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ジョージについて

土曜の朝は「おさるのジョージ」

もうすぐ1歳になる息子がどれくらい理解しているのかは分からないんだけど、一緒に座ってEテレ観てます。

「おさるのジョージ」は、フランスに住むドイツ人夫婦が書いた「ひとまねこざる」という絵本が原案。二人は第二次大戦でドイツ軍がパリに侵攻してきた時、絵本の原画を持ってフランスを脱出しアメリカに移住したそうで。奥さんがユダヤ系だったからドイツには帰らなかったのかな。
そのアメリカで、夫婦の死後に「おさるのジョージ」が作られたようです。詳しくは今度気が向いたときに調べてみるとする。

で、ふと気になった。気になってしまった。

「ジョージ」はもちろん英語圏の名前なんだろうけど、日本人でも「ジョージ」って名前の人がたくさんいるよね。

これって英語圏と日本それぞれで独自にできた名前なのかねって。もしそうだったらすごい一致なんだけど。

「どう思う?」と妻に聞く。「また始まったわ」という顔をされる。ま、いつものことです。

で、スマホでの調査開始。

日本最古の「ジョージ」さんを探してみる。

坪田譲治(1890-1982)児童文学作家

林譲治(1889-1960)政治家 衆議院議長

原田譲二(1885-1964)大正~昭和前期の新聞記者

中山譲治(1839-1911)明治時代の外交官

…と、このあたりがスマホ調査の限界。

江戸時代の1839(天保10)年産まれの中山譲治さんは『前名は右門太』とあるので外交官をやるようになって外国人向けに改名したのかな、と勝手に妄想。少なくとも産まれた時は譲治ではなかったのは確か。

きっとどこかのタイミングで日本に輸入されて広まった名前なんだろうな。だとしたら幕末から明治あたりなんじゃないかな、と予想。

「ジョージ」以外にも、そんなふうに日本に入ってきた名前があるんだろうな。

あ、そうだ。「ジョー」がいた。新島襄だ。『八重の桜』でオダギリジョーが演じた新島襄だ。

新島襄(1843-1890)が「ジョー」を名乗るようになった経緯はどんなんだっけ。

新島襄は1864年にアメリカへの密航をするんだけど、その時のアメリカ船の船長に「Joe」と呼ばれたことからその名前を使い始め帰国後も「譲」→「襄」と名乗ったとのこと。

ああ、そうか。日本でいつから広まったのかはハッキリとは分からないけど「ジョー」も「ジョージ」も明治になって外国人との交流が多くなってから日本人につけられるようになった名前なんだろう。きっと。

まだ珍しい名前だったころの「ジョー」さんや「ジョージ」さん本人は自分の名前のことをどう感じていたんだろう。周りの人にどう思われていたのだろう。「恥ずかしいな」とか思ったり「西洋かぶれが」とか言われたり思われたりしたのかな。

今では日本人の名前で当たり前のように使われている「ジョー」も「ジョージ」も、はじめは現代で言ういわゆるキラキラネームみたいなものだったのかもね。

今はまだ受け入れづらい名前も、いずれ「ジョー」や「ジョージ」のように一般的な名前として、多くの日本人が名乗るようになってるかもしれない。

と、ここまで思いを巡らせたところで、最近ハマってるマンガのヘンな名前の主人公がおんなじようなことを言っていたのを思い出した。


ちなみに、海外の女性の「ナオミ」という名前は、日本の「なおみ(直美、奈緒美)」が由来で…

…はなくて、旧約聖書の「Naomi」が由来だそうです。ヘブライ語で「幸せ」とか「和み」を意味する言葉なんだと。

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