頭痛キャラメル 第二話【パチンコ好きのおばあちゃん】
僕のおばあちゃんは、二人いる。
父方のおばあちゃんは、体育系で男の僕にはとっても厳しかった。あまり運動が得意ではなく、体の弱かった僕にたいしては、特に厳しくされている気がした。
母方のおばあちゃんは、おしとやかだ。いつも、ニコニコしていて、僕が話しかけないと、おばあちゃんからは、声をかけられなかった。だけど、僕が親から怒られるようなことをしてしまっても、近くにおばあちゃんがいたら、起こられることはなかった。少し、苦笑いをしているようにも見えたけど、でも、いつも笑顔でニコニコしているおばあちゃんだ。
父方のおばあちゃんは、タバコをしていた。僕はタバコが嫌いだった。なぜなら僕は幼い頃から喘息になっており、お医者さんから、タバコの煙が良くないことを聞かされていたからだ。僕に遠慮して、僕の近くではタバコは絶対にしなかった。おばあちゃんは、パチンコが大好きだった。いつもタクシーに乗ってパチンコに行っていたおばあちゃん。僕の家に来たときは、たまにパチンコの戦利品のお菓子をたくさん持ってきてくれた。そんなおばあちゃんは、小料理屋を営む経営者だ。口癖のように、「男は、海外にいきなさい。どんどん外に出て、活発にならなきゃだめだ」と、小学生の僕に熱く語ってくれた。
第三話につづく
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