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ディズニーランドとイマジニアたちが語る、ディズニーの歴史

 僕が書いた、ディズニープラスを使ってみた。の記事からの続きとして、「イマジニアリング 夢を形にする人々」を解説したい。
 このドキュメンタリーは毎週金曜日に新しいエピソードが配信されるタイプの作品なのだが、そこにはやはり、今後クリエイティブで生きていこうとする上で、見習いたいものがたくさんあった。
 今回の記事は実験として、一部を有料化してみることにした。
 その先が気になる人は、是非ともクリックして続きを読んで欲しい。

 まず、今一度この作品の概要を説明しよう。
 「イマジニアリング 夢を形にする人々」とは、現在、ディズニープラスのみで配信されているオリジナル作品であり、数多くのディズニーランドやリゾートの設計、建設を行うクリエイターやエンジニアたち、イマニジアの活躍を描いたドキュメンタリーである。

 彼らが挑戦するアトラクションやパーク建設のメイキングは、まさに映画の延長上にある技術であり、僕にとっては、学ぶべきものばかりだった。
 ホーンテッドマンションの踊る幽霊表現や、建物の色彩表現といった、費用を抑えながら本物のように見せる技術、それらにちゃんと物語があるように見せようとするセンスは、とても素晴らしい。

 「ディズニー・プロップカルチャー」と同じく、絵を描く人やミニチュアを作る人などが観れば、何か新しいものを作るヒントになるだろう。

 その一方で、イマジニアたちの目線から、ウォルト・ディズニー、ロイ・ディズニーを立て続けに失い、混乱を極める経営陣の歴史も、躊躇なく描いている。

 ウォルトが残したエプコット構想なんとかできる範囲で実現させ、千葉浦安にディズニーランドを作る計画を成功させたものの、ディズニー本社で起きた政治的闘争に巻き込まれ、存続の危機に陥ったり、外部からマイケル・アイズナーとフランク・ウェルズが入り、最初は絶好調だったものの、ウェルズの不幸な死や、新パーク建設における様々な戦略ミスが重なり、せっかく作ったパークもろとも、仕事に対する評価を落としたり…

 たとえできたものの品質が良くても、マーケティングや現場の士気など、その過程でいろんなものを間違えた末に、その努力のほとんどが無に返してしまった姿は、観ていて心が痛くなった。

 それとともに、今、クリエイティブとビジネス、両方をうまく回している、ネットビジネスの有名人でも陥りかねない様々な危機を、傷つきながらも乗り越え、今もテーマパークのために作り続けるイマジニアたちの姿は、僕らも見習うべきであると感じた。

 僕は、できるだけ不安を取り払った上で何かを成功させたいと考えてしまう性格ではあるのだが、このままではいけないという気持ちもある。
 あまりにも心が弱いままでは、最初は素晴らしいアイデアマンだったはずなのに、途中から次々とパーク戦略を見誤ったアイズナーのように、どこかで何かを間違えてしまい、取り返しがつかなくなってしまう。
 そんななかでも、諦めずに表現する力を磨き上げてきたイマジニアたちのように、果敢に挑戦し、失敗から学んで成長していこうと、改めて感じさせられた。

 現在のところ、迷走したアイズナーが取締役会の反乱を受けて辞任したところまでが配信されており、ここから、現在のイマジニアたちの活躍を観ることができるかもしれない。
 今後の配信がとても楽しみな作品である。

 皆さんも是非とも、彼らの技術と情熱を目で見て感じて欲しい。

 イマジニアたちが言うように、クリエイティブに、終わりはないのだ。

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