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ゴルゴ13になりたい

NHK-BS1「国際報道」の女性キャスターとして活躍する酒井美帆の美貌にはいつ見ても感心する。(しかしあれは営業用のそれであって、一度だけ目にしたオフショットのキラキラ活き活きした表情ときたら…!) Wikiによれば2018年からというから長い。何代ものメインキャスター、サブキャスターを見送り、いまや押しも押されもせぬ当番組の顔である。

5年ほど前だったか、明石家さんまが「気になる女性たち」の私的なランキングを披露したことがあって、彼女はたしかベストスリーに入っていた(順位は忘れた)。「観ないTV番組はない」という伝説のあるさんまのアンテナのカバレッジの広さと感度の良さに驚いた記憶がある。

その間にはトランプの落選騒動があり、コロナ禍があり、近くはロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ殲滅(あえてジェノサイドと言おう)がある。

老いて心弱くなったせいか、ガザの酸鼻な映像やウクライナの瓦礫の前で立ちつくす人々の映像を正視することができず、ついチャンネルを替えたり電源を切ってしまう。愛国者ぶってジェノサイドを正当化するネタニヤフや冷血の独裁者プーチンの顔を見るたび脳内が沸騰しそうになる。無用老人がゴルゴ13への変身を夢見る瞬間である。

以下は皮肉でもディスりでもないが、そんな自分は、表情ひとつ変えずに原稿を読む彼女の冷静さに、美貌以上に、感心する。

報道のプロとしては、私的感情に鉄の鎧をするのは当然なのかもしれない。とすれば見あげたプロ根性だが、一方で、お仕着せの原稿読みではない肉声の発言、意見、思想を聴いてみたいとも思う。70位前後が定位置のこの国の報道の自由度や、底に張りつく女性の活躍度、等々についても…


他人事ながら、かつ本人にとっては余計なお世話だろうが、晩く生まれた娘のような年齢の彼女の行く末がチト気になるのである。地デジの報道(?)番組のMCを張る潜在能力はあるだろうが、間違っても第二の櫻井よしこ、小池百合子、蓮舫にはなってほしくない。

もし語学が堪能なら、大学教員や研究者のキャリアを経て、ぜひ国連やその他の国際機関で活躍してほしいと思う。緒方貞子国連難民高等弁務官のような先達を追う道もある。

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