第10歩「ジェラシーの行き先、オーストリアへの旅」

 (※2019年1月ハチモットで連載した記事の加筆修正版となります)

藤森さんを招くために開いたといっても過言ではない「おいしい家」で藤森さんをおもてなし・・・
ついについに
「土地が決まれば設計しましょう」とのお返事をいただきました!
待ってました!もうやるしかない!

さて藤森さんからサプライズにも似た嬉しいお返事をいただき、
心は天にも昇っていきます、ぴよぴよピヨヨ~。
3年にもわたる片思いは実を結び、ついに両思い!(大げさだけどそんな気持ち)
やば~い!幸せ~!
そんな絶好調の私のところにお友達が遊びに来ます、
 
「いや~、藤森さんこんな事いってくれたんだよ~」
(設計してくれる話をちょっと自慢気に(笑)
友達「すごいね!のりちゃん~、頑張った甲斐があったね!」
「うん、ほんとほんと想いは届くね~」
友達「あ、そうそう藤森さんのゲストハウスみた?Casa BRUTUSでてたやつ」
「え!!なにそれ!?ゲストハウス知らんのやけど」
友達「オーストリアだったかな?」
「・・・そうなんだ・・・そうなんだ藤森さん」
カチャカチャカチャ(キーボードを強めにたたく音)
そして、早速Casa BRUTUSのお取り寄せ。
届いたその号には噂に聞いたゲストハウス“コウノトリ庵”の写真が。

 
「ほんとにゲストハウスだ・・・、いいなー、なんでまたオーストリアに?そしてまたまた素敵な建物、中はどんなだろう、いいなー、いいなー、いいな・・・」
心がざわざわして、なんだか落ち着かない気持ちになり、
ジェラシーと共に何度も寝返りをうって眠れない一夜を過ごして。
 
翌朝。
 
「泊まりにいーこおっと♡」
そうと決まれば全力で楽しむ方向で(笑)
新婚旅行に行きたかったトルコ(洞窟ホテルに泊まってみたい)とあわせて行ってみよ~!という計画をたてます。
Case BRUTUSにのっている情報を頼りに、宿泊の予約を。
日本人のスタッフさんが親切に対応してくれました、ほっ。
飛行機のチケットも予約して、パスポートも新しく申請して、うわ~楽しみやなぁ。
 
ウィーンから、コウノトリ庵のあるライディングへのんびりした電車の旅も楽しんで。

ジャジャーン!今日から2泊!ここに泊まるなんて夢みたい!

現地の人たちと共に作りあげた建築、日本ではもうできない茅葺の屋根

気持ちのいい空間

炭を貼った壁と暖炉

テーブルの上には記帳ノートが、藤森さんのメッセージを見つけてテンションが上がる
 

こんなにも美しいライディングの街並み

散歩から戻ると、コウノトリが来ていました。思った以上に大きい!
なんて気持ちのいい所でしょうか、来てよかった、生きててよかった。
こんな建物を有難う!ジェラシーなんて100年前の話、
すっかりコウノトリ庵のファンになる私なのでした。
さて、その後はトルコを巡り帰国となります。
が、ここでおしまいではありません、この旅行の続きにもう一つのビックイベントが!
旦那とは成田でさようならして、帰国したその足で茅野へは帰らずに、福岡に飛び、三菱アルティアムでの“藤森照信建築と「鸛庵」”展へと向かいます。
事前に情報をキャッチした私は、コウノトリ庵からの~こんな夢のような計画を立てていたのです(笑)
いざ福岡へ!
オープニングレセプションに参加して、その余韻を存分に味わいます。
それから、なんとコウノトリ庵に泊まった初の日本人として皆さまの前に出てお話させていただく機会まで!

(藤森さんローランドさんと一緒に)

そしてその旅行から帰ったちょうど一年後、息子が誕生。

今度は家族3人でコウノトリ庵に泊まりにいきたい
あの時のコウノトリ、その背中には息子がのっていたのかな?
なんて本気で思えるような、コウノトリ庵はそんな御伽の国の体験でした。
 
次回は「ピンチ!土地探し難航」です。

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