【日記】まつがいない

お風呂に入っているときなんかは結構頻繁に流しているはずなのに、スガシカオだかシガスカオだかわからなくなる。
ものすごく失礼だよなとは思う。けれどどうしようもないのだ。
日本語が不得手なままでぼんやり生きているので、音が近い単語を頭の中で取り違えてしまうことがままある。
ビニール袋と猫を道端で見間違えるくらいよくある。

ヴィム・ヴェンダースとジム・ジャームッシュが混ざりそうになることもある。撮っている映画はぜんぜん違う空気感のはずなのに。たぶん同じくらい好きなせいで。
しましまとらのしまじろうだったかとらじろうだったかもわからなくなる。これは男はつらいよのせいかもしれない。
かぼすとカシスだって間違えるかもしれない。どっちも果物だし。 かぼすオレンジというカクテルが存在しなくてよかった。絶対カシスオレンジと聞き間違える自信がある。かぼすなんて緑のオレンジだからたぶん存在しないはず。緑のオレンジ？なに言ってんだ？

そんな僕でも、女の子の名前を間違えることはない。
なかったと思う。たぶん。え、ないよな…。
間違えたらどんな悲劇が待ち受けているかを恐れているから、慎重になれるのだと思う。