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初めての転職経験 選んだのは派遣社員


24時間365日対応の医療機関を結婚を機に退職した。好きな仕事だったので、転居がなければ働き続けて行きたかった。

心を切り替えて仕事を探した。地方から首都圏に移り住み、求人票やネットの求人情報は今まで働いたことのない華やかな仕事や職場で輝いてみえた。

そこで「派遣社員」というものをよく目にした。時代は2000年代半ば。私は正直、派遣社員の仕組みがよくわかっていなかったので調べた。

派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結び、他の企業に派遣される社員のこと。実際に働く企業との雇用関係はなく、あくまで派遣会社と雇用関係にある。そのため、派遣先の実際に働く企業の社員ではない。


正社員に比べると安定性はないが自由度はある。残業も強制ではないらしい。3ヶ月ごとに契約が見直されて更新していく仕組みなので結婚したばかりの私には働きやすそうにみえた。

そして、今まで経験してきた医療事務とは少し別の仕事をしてみたかった。企業で一般事務の仕事ができるスキルをつけたかった。

しかし、今までの経験もできれば生かしたい。

そんな中、企業内の産業医のもとで働く事務の求人を見つけた。勤務先も今までとは違う華やかな場所だった。地方出身の私は飛びついて応募した。

まず、派遣会社で登録をする。スキルチェックがあり一般常識や簡単な計算、パソコンの入力などがあった。私はその時、レセコンは扱えるがExcel、Wordが全くできなかった。表計算?グラフ?全然出来ず、即戦力にならなかった。希望していた職場はパソコンスキルが必須だった。

すると派遣先の指揮する上司が人情的な方で2週間で派遣会社の定めるExcel、Wordのテストで合格したら考慮すると言ってくれた。

契約的にこれは正しいことではないかもしれない。
しかし、医療事務の資格を持っていることを良く見てくれた上司は少しの猶予を与えてくれた。

私は2日に1回の割合で都心にある派遣会社のパソコンスクールに通った。スクールにかかるお金はテキスト代と交通費しかかからなかったのでありがたかった。

私は必死で最低限のExcel、Wordの知識を身につけて無事テストに合格した。派遣先の面談を受けて希望していた企業での仕事に派遣社員として就くことができた。

結婚してから3ヶ月後のことだった。

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