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後藤達也さんの記事

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2022年4月に日経新聞を退職されフリーランスになった後藤達也さんのnoteをまとめています。冷静客観的で誠実な切り口が参考になるとtwitter,YouTube,Noteでも人…
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2023年5月の記事一覧

いまさら聞けないエヌビディア

いまさら聞けないエヌビディア

5/25のニューヨーク市場でNVIDIA(エヌビディア)株の急騰が大きな話題となりました。AI関連の中核銘柄として、一気にマネーが流れ込み、アメリカ株市場の主役になっています。

ここ数日で何があったの? そもそもエヌビディアって? どれくらい成長期待があるの?

「とりあえずこれを抑えておけばOK」という内容を、3分くらいで読めるコンパクトな記事にしました。

まずは10秒でわかるスライドから

外国人投資家って?グラフで3分解説

外国人投資家って?グラフで3分解説

(注)グラフや記事の一部はその後のデータ変動を踏まえ、上書きしています

まずはグラフから。

日経平均が連日でバブル後の最高値を更新し、話題となっています。需給面でドライバーとなっているのは外国人投資家です。

上の棒グラフにあるように、この2-3カ月、外国人の買い越しが強まっています。

背景には①東証の資本効率改善要請、②日銀の金融緩和継続、③日本国内の賃金・景気の回復期待、④来年のNISA

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インフレ力学に変化? 日銀緩和に影響も

インフレ力学に変化? 日銀緩和に影響も

けさ、日本の4月CPI(消費者物価指数)が発表されました。ザックリこんな感じ。

青い線は「電気・ガス代」の政府抑制策で、1月にピークアウトした感じがありますが、赤はドンドン伸びています。

つまり、政府抑制策を除いた分はインフレは勢いを増しています。

で、エコノミストの間ではインフレの力学の変化を指摘する声も出てきました。この動向次第では、日銀の金融緩和もシナリオがかわってきます。わかりやすく

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楽天増資で学ぶ 財務戦略のキホン

楽天増資で学ぶ 財務戦略のキホン

5/15の昼に楽天グループの増資観測報道が流れ、楽天株は急落しました。翌5/16夕には実際に発表。楽天は最近、社債など借金によって資金を調達してきましたが、今回は株式で3300億円規模の資金を調達に転じるかたちです。

きょうの記事は楽天という企業の分析ではなく、今回の事例を通じて、「増資と借金の性格の違い」や「増資でなぜ株価が下がるのか」といった基本的なところを解説します。

◆ まず株価チャー

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【コアメンバー限定】後藤の相場見通し

【コアメンバー限定】後藤の相場見通し

ときどき配信しているコアメンバー限定の後藤のマーケット見通しです。1月に下記を配信して以来なので、少しごぶさたです。

今後は私自身の投資も本格化していくので、もう少し配信頻度を上げたり、ちょっとした自分の投資雑談もコアメンバー限定の掲示板などで時々やっていこうかと思っています。

で、前回1/14配信の見通しはこんな感じです。

👇 リンクはこちら

で、日米株とドル円はこんな感じなので、及第

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経常収支でみる日本経済の姿

経常収支でみる日本経済の姿

タイトルの時点で、読む気の起こらない人が結構多くいそうですね。

「経常収支」って、小難しそうだし、自分事に結び付けにくそうですよね。たしかにそうなんですが、いまの日本経済の立ち位置を知るうえでは、結構大事なんです。長い目での為替レートを読むうえでも大切です。

で、ちょうどきょう、2022年度(2022/4~2023/3)の経常収支が発表されました。

経常黒字は9.2兆円で、前の年度の半分弱に

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【3分解説】米債務上限問題

【3分解説】米債務上限問題

米債務上限を巡るニュース。日本でも取り上げられる機会が増えてきました。金融市場やアメリカ経済が混乱状態に陥るリスクも意識されています。いったい何が起きているのか。市場に与えるリスクの大きさも含め、サクッと解説します。

◆ 政府も同じ政府とて、おカネがなければ行政サービスができません。

そして、政府も身の丈以上の借金をすると、個人や企業と同じように危険です。「この国は借金を返せそうにない」とみな

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【3分解説】米地銀株 乱高下

【3分解説】米地銀株 乱高下

まずは象徴的なチャートから。

5/4(木)には一時、先週末より70%近くも値下がりしました。金曜は一転して、急上昇。終値は木曜の安値の2倍以上になりました。

これはこの株固有の動きではありません。程度に差はあれ、似たような動きをしている米地銀株はたくさんあります。

なにが起こっているのか。今後どういうところに注意すればいいのか。大事なポイントを3分くらいでザックリつかめるよう解説します。

【米雇用統計】賃金インフレ 現状は?

【米雇用統計】賃金インフレ 現状は?

毎月初旬に発表される米雇用統計は金融市場の一大イベントです。最近は雇用者数よりも平均時給の方が注目されることもあります。平均時給がなぜ注目されるのか、そしていまはどういう状況なのか、コンパクトに解説します。

◆ まず事実確認下記がアメリカの平均時給の推移です。コロナが襲った2020年は特殊要因で振れがあります(下記注)が、基本的に右肩上がりです。いまや平均時給33ドル台ですから、日本円で4500

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【スピード解説】FOMC

【スピード解説】FOMC

さきほど発表のFOMC。パウエル議長の記者会見や市場反応を含め、スピード解説します。(AM5:00前に必要最小限の編集を終えました)

まずは一目でわかる「きょうのポイント」

【3分解説】First Republic破綻

【3分解説】First Republic破綻

米銀First Republicの破綻が話題になりました。ただ、「話に追いつくのが、なんかめんどくさそう」「結局、マーケットは荒れてないんでしょ」という方も多いかと思います。そういう方向けに「これだけおさえておけば、とりあえずOK」という3分解説です。

まず、First Republicの株価チャート

厳しいチャートですが、大きく2度の急落があります。1つめは3/10前後。米銀シリコンバレーバ

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FOMCプレビュー

FOMCプレビュー

日本時間5/4未明に米金融政策を決めるFOMCがあります。日本はGW中ですが、世界の金融市場を左右する大事な会合。注目点をコンパクトにまとめます。(注:5/3朝に直近データを踏まえ、一部上書き修正しました)

まずは一目でわかるポイントです。