導入事例インタビュー、11のコツ
導入事例インタビューって難しいですよね。そもそもインタビュー自体にスキルが求められるし、工数もそれなりに必要。
こちらのnoteで記すことが正解というわけではないんですが、ここ1年ちょっと導入事例作成に携わってきた中で感じたことを、ひとつのヒントとしてお届けするべく言語化してみます。
■ 企画時のコツ
まずはインタビューに先立つ、企画時のコツから3つ紹介します。
① タイトル・見出しレベルまで想定して骨子を作成
② ①をもとに想定質問表を作成
③ 想定質問表をクライアントに送付
① タイトル・見出しレベルまで想定して骨子を作成
導入企業様なので、営業やカスタマーサクセス等の担当者から、ある程度の事前情報はもらえるため、届けたいストーリーもこの段階で構成できます。
クライアントにあわせた骨子を作成するのが良いでしょう。
② ①をもとに想定質問表を作成
おおまかな質問事項例をテンプレートとして持っている方が多いと思います。
①で作成した骨子に、必要な質問事項を入れていきます。加えて、テンプレートではカバーできない質問事項をこの際に加筆します。
③ 想定質問表をクライアントに送付
作成した想定質問表を、予めクライアントのご担当者様に送付しましょう。
インタビューの事前準備に当然不可欠であるのに加え、万が一「これは回答できない」などがあったとしても、インタビュー当日にあわてることなく事前に対処可能です。
■ インタビュー時のコツ
続いてインタビュー時のコツを、計8つ紹介します。
④ 安心して回答できるよう事前説明
⑤ 目線はインタビュイーに向ける
⑥ 記録はボイスレコーダーに任せる
⑦ 適度に相槌を打つ
⑧ 上手く言語化できていない言葉は、端的に言い換えるサポート
⑨ ブロック終わりのタイミングで振り返る
⑩ 「引き出したい」×「伝えたい」→パンチライン
⑪ 脱線もアリ!
④ 安心して回答できるよう事前説明
インタビュイーとしての回答に慣れていない、そもそも初めての場合、「ここで話したことって全部記事化されちゃうのかな?」と心配されるケースも少なくないかと。
・公開前に事前確認いただけること
・外部に出せない情報は確認時に遠慮なく赤入れいただけること
などとともに、「リラックスして、ありのままご回答ください」というニュアンスで伝えられると良いかと思います。
⑤ 目線はインタビュイーに向ける
回答中のインタビュイーの表情や仕草に目を向けると、「ココ話すとき嬉しそうだな、楽しそうだな、力がこもっているな」などの非言語情報にあふれており、掘り下げるべきポイントかどうかを掴みやすくなります。
⑥ 記録はボイスレコーダーに任せる
⑤に通ずる話で、(特にPCでの)メモに気を取られると、上手く頭に入らないどころか相手から目線を外すことになってしまいます。記録はボイスレコーダーに任せてなるべく対話に集中できると良いかと。
とはいえ、⑤で触れた非言語情報などのメモはとっておきたいところ。字が汚くなってもよいので、視線を切らぬように手書きで残すのが個人的にオススメです。
例:「19分ごろ、hogehogeについて。嬉しそう、身振り手振り大」
⑦ 適度に相槌を打つ
自身の立場で考えると、対話中にリアクションないと「もしかしてつまんないのかな?」って心配になってしまう。
それと同じで、「聞いているよ、理解しているよ」というのをしっかり表出すると、インタビュイーとしても話しやすい、はず。
(はず、というのはインタビュイー経験があまり無いので。経験しなきゃな……)
⑧ 上手く言語化できていない言葉は、端的に言い換えるサポート
インタビューに慣れていたとしても、うまく言葉としてその場で表現できるかはまた別の話。そんな時に、インタビュアーが端的に言い換えるサポートをできると、インタビュイーも「あ、まさにそれが言いたかったんです!」と喜んでいただけます。
例:
インタビュイー「自分しか実行できなかった業務があり、万が一インフルエンザなどで休む際は業務が止まってしまっていたんです。ですが現在は、複数メンバーで対応できるようになっていました。」
インタビュアー「なるほど、業務標準化に成功したんですね」
インタビュイー「まさに、おっしゃるとおりです!」
地の会話文として成り立つだけでなく、導入事例集(PDF・パンフレット)などで使う要約文としても活用しやすくなります。
⑨ ブロック終わりのタイミングで振り返る
ここで言うブロックは、骨子や記事における「見出し」にあたります。ブロック内で何項目か質問した後に、そのブロックを振り返ると次のブロックに移りやすくなります。
加えて、文字起こしの際に要約されたテキストとして残るので、ライティング・編集にも役立ちます。
⑩ 「引き出したい」×「伝えたい」→パンチライン
インタビュアーが「特に引き出したい」ポイントと、インタビュイーの「特に伝えたい」ポイントが合致する部分は、やはりめちゃくちゃ盛り上がります。⑤に書いたような非言語情報にも目を向けると尚良。
このような場合、そのままタイトルで使えるようなパンチラインも生まれやすい。そんなとき僕は「これもうそのままタイトルでいけますね!」と伝えます。インタビュイー自ら、話を掘り下げていただけるんですよね。
(※ もちろん場の雰囲気にもよります!)
⑪ 脱線もアリ!
話が盛り上がって「脱線してすみません」と謝られることがありますが、むしろ脱線ってありがたいなと思っているので、「むしろありがとうございます!」と伝えています。
「脱線」には、その企業のフィロソフィがあらわれやすいなと。巡り巡って本題を引き立てる素敵なエピソードになることもありますしね。脱線を引き出せるくらい盛り上がると、インタビュアー冥利に尽きるな〜なんて思ったりします。
■ 原稿作成時のコツ
ここは会話文なのかコラム文なのかなど、フォーマットによって千差万別なので、僕として書けるコツはほとんどありません。
強いて言えば、企画時に作成した骨子に対し、実際の質問と回答を文字起こしから抜き出して編集していくのが早いなと思っています。
あわせて、メモを確認しつつ強調なども入れていく。伝えたい内容と非言語情報に適した写真をピックアップしていく……などですかね。
■ おわりに
今回記した内容は、あくまでも僕の個人的な見解であるため、必ずしもこれが正解、ベストというわけではないのでご注意ください。
その上で、皆さんどんなふうにやってるのかな〜など、色んな意見やこだわりを聞いてみたいなと思っています🍢
---
■ 追記
元田さん( @yukixxxxx )のnoteでも導入事例のコツが!
どんどん色んな知見が蓄積していくと嬉しいです😍
みなさんも是非!
画像出典:ぱくたそ(©すしぱく)
いつもお読みいただきありがとうございます! 笑顔で生きる糧になります😍 今後とも🍢ふじじゅん🍢をよろしくお願いします!