このラノ2021を語る(前半)

前書き

3つ目のnoteアカウントを作りました、富士獣です。
今更ですが『このライトノベルがすごい 2021』の話をします。

『このライトノベルがすごい』はライトノベル最大の年刊ガイドブックです。
僕もラノベを読み始めた頃から参考にしていて、中学生の頃はYahooブログでこのラノ予測こと『僕の考えた最強のラノベランキング』と実際の結果を照らし合わせては「ふーん、世間の流行はこうなんだ。なるほどね」と斜に構えてきました。
ラノベから遠ざかっていた二十歳前後の頃も、このラノのおかげでなんとなく流行を追うことが出来ていました。
そんな風にいちラノベ読みとして毎年関わってきた『このラノ』に、今年は協力者として参加させていただくことになりました。この名前とアイコンで、p115といくつかの作品コメント欄で載ってます。買ってね。

本記事では、雑誌内で語りきれなかった今年の推し作品を11作品語ります。
次記事では、雑誌の内容や僕が参加した発売記念座談会を踏まえた話をします。


※まず投票した5作品です。

『カノジョの妹とキスをした。』

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1位投票しました。このラノ2021総合10位
『落第騎士の英雄譚』等の海空りく先生が書く本気のラブコメ。
舞台装置、キャラクター、ストーリー全て最高です。
「彼女の生き別れの妹が突然自分の義妹になり内緒の二人暮らし」という設定がまず好み。
主人公はヘタレながらも彼女好きで流されず、カノジョの妹もイタズラ好きながら良い子でお姉ちゃんっ子だから本気で困らせる気はなくじゃれてるだけ、という関係性から始まり、しっかりドロドロになっていく。不純愛ラブコメと称されるけど、僕はこれは高純度で高濃度で高解像度な純愛ラブコメだと思う。
2巻を読み終えて「あ、今年1番だ」と思ったけど、1巻時点で以下のツイートをしていたほど好みだった。

このイラストも素晴らしい。『声優ラジオ』『隣かい』そして『いもキス』と、ラノベ絵師としては今年になって彗星のごとく表れ毎月のように平積みコーナーを席巻しているさばみぞれ先生だが、実は(僕のもう1つのオタク趣味である)音声作品界隈では2018年頃から全年齢・R18問わず有名作品のジャケット絵を手掛けている人気絵師。そこで培った蠱惑的な表情は、ラノベの挿絵でも色濃く表れている。
深い恋人関係に定評のある海空りく先生と、色気溢れる絵を得意とするさばみぞれ先生。このタッグが生み出す濃密な男女関係が非常に楽しみ。いずれ「次巻からはGA文庫でなく美少女文庫で出ます」と言い出すかもしれない。

『千歳くんはラムネ瓶のなか』

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2位投票しました。このラノ2021総合1位
チラムネは「主人公がリア充でとにかくかっこいいラブコメ」とよく称される。
確かに主人公がとても魅力的な作品だ。しかし主人公がリア充とか1巻の陽キャ陰キャ論は本作品の魅力を語る上ではあまり重要でないと思う。
主人公(千歳朔)がリア充なのは、ラノベとしての奇抜さのためではなくて、ラブコメや問題解決に奇抜さがいらず王道を描けるからだろう。
また、千歳朔は「作者の(読者の)理想とする完璧リア充」でなく「千歳朔が考えた理想のリア充であろうとしている人間」であり、だからこそ魅力的なキャラクターになっている。
「はいはい、主人公が完璧リア充なハーレム学園モノなんでしょ?苦手そうだなぁ」と敬遠している人がいたら、考え直してほしい。熱くて真っ直ぐなともかく王道の青春モノなので。
(……ってことを2巻の感想で語ったんだけど、3, 4巻や作者インタビューで明記されてしまい持論ではなくなってしまった)

本作品の特徴の1つは、巻ごとに全くテーマが異なるというところだ。
リア充論と非リア改造の1巻。
偽装恋人とモテる苦悩の2巻。
進路問題と都会・田舎の3巻。
スポ根モノと「本気」の4巻。
1巻1ヶ月、1巻1ヒロインの縛りの中で高校生活の様々なテーマに触れている。それらのテーマを王道かつ地方進学校という2つの視点から語っているのがユニーク。
前者は上述の通りで、リア充ゆえに屁理屈や搦め手に逃げる必要がなく、どんな問題も真っ向から解決しようとする。
後者は例えば進路・部活ならそれぞれ「夢のために東京の大学に進む時に捨てるものはなにか」「受験よりは人生を左右しない部活に、どこまで本気で向き合うのか」という問いが該当する。実際に(舞台である)福井のトップ進学校から東京の大学に進学した著者の体験が色濃く出ていて、説得力ある回答になっている(本作は特に3巻の完成度が高いんだけど、その理由はこの点にあると思う)

また、キャラが魅力的な作品でもある。主人公がウルトラカッケーのはさることながら、ヒロイン5人とサブ男キャラ4人を抱えているにも関わらず4巻まででそれぞれにファンが付いているのは珍しい。
絶対的なエピソード量が少ないながらも、人物を質感高く描写できている。例えば2巻冒頭で巻ヒロインの悠月と朔が休日朝に待ち合わせるシーンがある。1巻では悠月の描写量は少なく、強く印象に残るキャラではなかったのだけど、そのシーンは僕の解釈に一致していた。確かに、七瀬悠月が千歳朔と休日朝に待ち合わせるなら、穴場的で少し洒落ていてエッグベネディクトが美味しい喫茶店だ。

あと文章力が高い。総じて完成度が高く、総合1位も納得の作品
ちなみに下記リンクから2巻まで無料で読める(〜1/12)


『弱キャラ友崎くん』

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3位投票しました。このラノ2021総合9位
高校生のバイブル的なラノベ。
日本1ゲーマーがリア充の指南を受けながら人生に向き合うという、陽キャ肯定ラブコメの金字塔。今年で5年連続トップ10入りとなった。

このラノベの1番スゴいところは、実際の中高生に良い影響を与えているところだと思う。作者のツイートでもたまにバズってるように、一部読者がこのラノベに影響を受けて #友崎くんチャレンジ というタグで目標とその進捗を書いて交流している。
このムーブはこれまでのラノベ界隈では(どころかオタク文化では)見たことがない。最も多くの読者に好影響を与えたラノベと言っても過言ではない。
同系統の他のラノベでなく弱友でこのムーブが起きた理由としては
・作中でスモールステップによる具体的な目標達成プロセスが提示されていることで、真似をすることができた
・Twitterが普及しきっていて交流の場所となった
・作者がこのムーブを応援することで広まった
の3点が挙げられると思う。

この「非リア主人公から陽キャ肯定への転換」「読者のリアルに対する好影響」の2点を以って、既にラノベ史に残るエポックメイキングな作品になっているといっていい。

肝心の小説の中身としては学祭編で一区切りついて、この1年間は小康状態。
小説としての最終評価は、日南葵という存在をどう扱うかに左右される。どこまで解像度を高められて、どこまで踏み込めて、どこに着地させるのか。とても楽しみ。
あと来年のこのラノ的には1月からのアニメがウケるかも大事だよね。


『とってもカワイイ私と付き合ってよ!』

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4位投票しました。このラノ2021では100位圏外だけどジャンル別のピックアップに選ばれている(p166)
大まかな流れはごく普通の偽装恋人ラブコメ。クラスの美少女に頼まれて付き合うフリをすることになって、親密になって、付き合うフリをすることになった事情の根本的解決を試みるというよくあるプロット。
ではこの作品の何がスゴいかというと、偽装恋人なのにとにかくイチャつくところ。2人きりでも普通に名前で呼び合うし好き好き言い合うしスキンシップする。じゃあ付き合えよ。

加えて、カクヨムに描き下ろしSSが45本あってもちろん無料で読める。本編とは重複ないし、2巻は2巻で発売するらしい。どういうこと???

本編はよくあるストーリーラインながら爽快な読後感で、書き下ろしにとにかくイチャつく1話完結SS。どちらも読み味が軽く、こういうのが読みたいんだよこういうのがという気持ちにさせられる。
イチャイチャする系ラブコメ好きな人に是非読んで欲しい作品。

ちなみにこの作品は第25回スニーカー大賞特別賞なのだけど、著者の三上こた先生は『型破り傭兵の天空遺跡攻略』(発売時タイトル)でも第25回スニーカー大賞特別賞を取っている。こちらはファンタジー。
2作同時受賞して2作刊行しながらSS45本書いて2巻発売もするんだ……。


『楽園ノイズ』

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5位投票しました。このラノ2021総合7位
音楽×青春ラノベ
孤独に音楽を作っていた主人公が、個性的なヒロインと出会いながらバンドを組む。
同著者の傑作ラノベ『さよならピアノソナタ』のリメイク的な立ち位置ではあるけど、ボーイミーツガールだったピアノソナタに比べると楽園ノイズはラブコメ色は今のところ薄くまだ共通ルートって感じ。

現時点では物語やヒロインを掘り下げきれてはいないけれど、杉井光らしい主人公とプロットで、10年前より音楽描写や文章が洗練されていて、非常に質が高い。
今後の期待値込みでの高評価。


※ここからの5作品は、トップ10に選びつつも投票することのできなかった作品です。

『クラスメイトが使い魔になりまして』

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「トラブルで学年一の優等生美少女が自分の使い魔になっちゃって、距離離れられないから同棲するんだけど、互いに口が悪いから喧嘩ばかり」というあ〜こういうの良いよねって感じのラノベ。全4巻で今年8月に完結
ケンカップル同棲学園ラブコメファンタジーが好きならちょうど良い長さだしかなりオススメ。
上の表紙の変化見てこれ。最高じゃない?

良くも悪くも王道で、良くも悪くもコンパクト。ラブコメとファンタジーのバランス感覚は良い。
ファンタジー側のストーリーラインが、伏線が丁寧すぎるのもあって学園ファンタジーあるあるの域を出ていなかったように思う。また「2巻ってこんな感じで新しい女の子出るよね」で出したら4巻完結になって活用しきれなかったキャラ(僕は好き)がいたりと、「うん、上手いし面白い」を超える「スゴい!」は感じなかったかなと。
一方でラブコメとしては常に一歩踏み込んだ魅力があって、非常に良かった。特に4巻ラストは素晴らしい。こういうの!!!良い!!

デビュー作として1年間でキレイにまとまってたと思うし、ぜひ次回作も読みたい。


『今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。』

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このラノ2021総合16位
ちょっと不思議要素のある系のラブコメ。ラブコメ。……ラブコメ?
「ラブコメじゃない」と言われがちだけどラブコメだと思う。「各ヒロインの問題解決を主人公が行うためのちょっと不思議な舞台装置があって、毎巻ヒロインを助けてハーレム要員を増やしながらシリーズ通して世界観全体の謎に迫っていく」という、むしろ一昔前の王道を地でいくようなラノベラブコメらしい作品。
いかにも「グイグイくる後輩との両片想いイチャラブ現代ラブコメです」という表紙とタイトルなのにヒロイン不遇で切ない。良いタイトル。
1巻、2巻、そして投票期間後に出た3巻どれも良かった。


『さよなら異世界、またきて明日』

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このラノ2021総合20位
表紙で分かる最高のヒロイン。
崩壊していく世界で女の子と出会って一緒に旅をする、心温まる系ラノベ
空気感は大好きだし続刊は買い続けるんだけど、「今1番面白い最高のラノベ」には挙がりづらいからランキング上位を取るのが少し難しいジャンル。
でも絶対誰が読んでもこの空気感は好きになると思うし80点は付けると思う。好き。
(ってメモしていたんだけど、20位取った)

下記画像は別作品(こっちも面白い)だけど、にもし先生の描く銀髪ヒロイン最高すぎん?

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『三角の距離は限りないゼロ』

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このラノ2021総合65位
二重人格ヒロインとの三角関係ラブコメ

このラノ2019で新刊3位を取ってからも、シリーズ通して読むととても面白いのだけど、2021集計期間の4, 5巻は盛り上がり前のシリアスパートで5票候補には選ばれにくい気がする(そもそもシリアス寄りのラブコメではあるけれども)
同著者が並行刊行している『日和ちゃんのお願いは絶対』というセカイ系新刊に協力者票が集まりそうだし、強力な新刊ラブコメが多く今年はランキング上位は難しいか(とメモしていたけど10代Web票を中心に65位にランクイン。ちなみに日和ちゃんは協力者中心に30位にランクイン)

ちなみに最近出た6巻は非常に面白い。広げ始めた風呂敷をきっちり畳み始めていて、良い最終巻が期待できる。「10巻弱で終わる傑作ラブコメラノベ」として2030年になっても挙げる作品になってほしい。
6巻は進級に伴うクラスお別れ会の幹事会で、現実的なトラブルを現実的な思考プロセスから現実的な手段で解決しようとしているのが良い。学園祭編や恋愛描写でもそうなのだけど、この作品は「人格が数十分で記憶ごと入れ替わる二重人格ヒロインとの三角関係」というフィクションをテーマにしながら、高校生活のリアリティも大切にしていていい。就学旅行編こそそこから外れたものの、6巻でちゃんと面白くなってるので、4, 5巻あたりで読むのやめちゃった人は是非また読み直してほしい。


『西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~』

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このラノ2021総合59位
ハードボイルド×ギャクにして異能バトル×青春ラブコメ
ハードボイルド気取りのフツメン主人公と、ハイスペック残念ロリヒロインズが送る学園ラブコメファンタジーなのだけど、とにかく文章が面白い
以下は7巻の背表紙。

学内カーストの中間層、冴えない顔の高校生・西野五郷は界隈随一の能力者である。ブレイクダンス同好会への協力を決めた彼は、ローズやガブリエラ、竹内君を巻き込んでダンス大会に参加。演目を完遂して同好会の窮地を救ってみせた。するとその映像が予期せずネット流出、時の人となった彼らは、国内でも指折りのダンスイベントへ参加することに。
一方で二年A組では、竹内君にフラれたことで学内カーストを転がり落ちる松浦さんや、ブレイクダンス同好会に感化されて自撮りのダンス映像をネット公開してしまう委員長など、西野の存在がクラスメイトの在り方を段々と乱してゆくのだが……? 部活動編、待望の解決巻!

あらすじだけで面白すぎる。
現在9巻まで出てるけど、非常にテンポが良く一文一文が面白いので一気に読める。最高。
ちなみに1巻だけ買うと「は????こんなものを絶賛するな!!!!」とキレると思うので、2巻も一緒に買ってください。「まぁ買っちゃったから2巻も読むか……なんだこれ面白い!!!!」ってなります。


※番外編1作

『継母の連れ子が元カノだった』

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このラノ2021総合6位
元カノ × 義きょうだい × ケンカップルというキーワードが調和していてラブコメとして質が高い。
協力者座談会で「4巻のある見開きが最高!そこまで絶対読め!」と複数人が言っていたが、確かに最高だった。両片想いラブコメが溢れに溢れた2020年のラノベ界Web小説界で、このラノ最高順位の座に相応しい作品。

……なのだけど、実は(4巻まで読めと言われたので)最近になって読み始めた。や、もちろん存在は知っていた。ていうか昨年もこのラノトップ10だし新作3位だしね。ただ、いつか読めばいいやと積んでいた。それは、Web発マルチ視点両片想い系の、元カノモノだからだ。

これまでラノベラブコメの視点移動には否定的だった。特にWeb小説発に多い「明らかな両片想い男女の両方の視点から1つの出来事を2話使って描く」様式は冗長だしチープになるから無い方がいいと思ってる。直接的なモノローグだけが両想い描写や糖分ではないのだから。何十何百とその形式の作品を読んだ上で、両視点で正解だと思えたものはない。まぁ読むけど。
しかし連れカノのマルチ視点は次の3つの点で良い
1つ目は、繰り返し描かれる「誰かの目から見た自分」と相性がいい点。
この作品では手を替え品を替え、第三者が定義し解釈した人物・関係性がテーマになる。本人から見たそれと他者から見たそれのギャップを描くならマルチ視点は都合がいい。
2つ目は、描かない視点も大事にしている点。
例えばサブヒロインいさなとのラブコメ巻である2巻は主人公水斗とメインヒロイン結女の視点から描かれ、いさなの心情描写を入れなかった。一方改めていさなを掘り下げた5巻ではいさな視点を取り入れ、水斗も結女も少しずつ見誤っていたいさなが見えた。また、第一章が終わる4巻では結女視点および事実としての大きな進展を描いた一方で、水斗視点での明確な心情はあえて隠して進めていた。このように、視点を絞ることで読者への情報量をコントロールしている。
3つ目は、キャラのレイヤーを分厚くしている点。
誰の視点から誰を見たらどういう人物像かというのが整理され強調されている。要するに、主人公視点の主人公像とヒロイン視点の主人公像が同じだったら視点変えても変わり映えないし、逆に違うなら視点変えることで情報量増すよねということ。
連れカノのマルチ視点は物語と人物に奥行きを与えつつ、心情フルオープンにはしないことで面白さを損ねることを避けている。

元恋人モノはラノベで書ききるのは難しいジャンルだと思う。エモい短編集の1つや、単に1ヒロインの個性として加えるならいいけど、長編のメインヒロイン・メインテーマに据えた傑作ラノベはちょっと思い出せない。
そもそもラノベ読者にリアルな学生恋愛描写は「あったな〜」という感想では受け入れられないし、元カノ描写はより一層共感されない。だからリアリティ出しても人気は出ないし、かといって記号的すぎると「昔は仲の良かった幼なじみとの想い出」との差があまりなく、ただの設定としての元恋人になってしまう。
その点、連れカノはラノベらしい描写に押さえつつもちゃんと恋人時代の光景を小出しにして「あー、こういう地味系イチャイチャ中学生カップルね」というビリーバビリディを出している。
実のところ積んでた理由の1つに、帯の「まだ好き同士!」という煽り文句から「はいはい、何らかの誤解で別れたけど物語の最初から両片想いのすれ違いラブコメね」と思い込んでいたというのがある。しかし本作品の元恋人設定は違った(この帯はマイナスだと思う)。ちゃんと別れて、その上でただの未練や感傷でなく元恋人と向き合おうという意思がある。

マルチ視点がプラスに作用しているし、元恋人設定も活きている。繰り返し書かれる「誰かの目から見た自分」「誰かが定義した関係性」のトピックも面白い。キャラクター投票で主人公ヒロイン共に人気が高いのも頷けるし、合間合間で描かれる友人男女の恋愛模様もいい。なによりケンカップルラブコメとしての甘さもいい。特に4巻後半はずば抜けて素晴らしく、協力者勢がこぞって喧伝してきた「あの見開き」がどこを指しているのかは読んだ瞬間に分かった。最高。鳥肌が立った。
正直、9月時点で4巻を読んでいたら投票結果は変わっていたかもしれない。そのレベルでオススメのシリーズ。


あとがき

いかがでしたか?(怪しいまとめサイト)
以上僕が今年面白いと思った11作品でした。このラノの話はしてない。
次回はこのラノ2021後半です。まぁ、投票した5作品のうち4作品がトップ10で、連れカノも語っちゃったので、個別作品に言及するというよりは総括にしたいと思います。文庫トップ10の他5作品は全部最低1巻は読んでるけどあまり深く語れないし(プロペラオペラ良いよね)。単行本部門に至っては読んですらいない。
その後はラノベ以外だと漫画とか音声作品の話もしたい。

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