見出し画像

京都ボヘミアン物語⑫主食はパンの耳、ふるまい料理は白菜シーチキン鍋

冷蔵庫で服やタオルを冷やす

週1度かよっていた雲母湯

バブル前夜の好景気で、ワンルームマンションが増えていたけど、ボヘミアンはほとんどが昔ながらの下宿住まいだった。
 ぼくの毎月の収入は親からの仕送り1〜2万円と奨学金2万7000円の計4万7000円。バイト代は旅行や合コンのためにためていた。
 共同の炊事場と便所がある四畳半の下宿は、家賃と光熱費で1万2000円。大家さん宅の呼び出し電話だから電話代はかかわらない。毎月数千円もかかるスマホが必需品の時代じゃなくてよかった。
 家賃をはらうと残りは3万5000円。そこから月に最低5000円は教科書や書籍代に消える。
 節約のため、まずは1回220円の銭湯代をけちった。

ここから先は

4,172字 / 7画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?