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北前船・近江商人

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#近江商人

商人の里 近江八幡の中興の祖は青い目のクリスチャン

商人の里 近江八幡の中興の祖は青い目のクリスチャン

 旧五個荘町(東近江市)の近江商人の里は田園集落だった(https://note.com/fujiiman/n/nbf9366b85d77)。近江商人の出身地は、そのほかにいくつかある。なかでも一番古いのが近江八幡だ。

すっきりきれいになった中心街

   JR近江八幡駅を降り、駅前通りを八幡山に向かって歩く。30年前に来た時はちょっとすさんだ町というイメージだったが、彫刻などの作品が点在し通り

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北前船の起点 住吉大社と天保山 信仰に支えられた経済活動

北前船の起点 住吉大社と天保山 信仰に支えられた経済活動

 住吉大社は熊野古道を歩く途中立ち寄った。古道は住吉大社の東にあり、裏口から参拝する形になった。
 今回、住吉大社が北前船と深い関係があると聞いて再訪することにした。

住友の基礎をつくった江戸時代の銅産業

 南海電鉄の住吉大社駅をおりると住吉大社正面の参道だ。「住友燈籠」という石灯籠が並んでいる。。江戸時代の大坂は銅の精錬や銅貿易の中心であり、その中核が住友家だった。銅は愛媛の別子銅山から運ば

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千年の灯がともる「山寺」が生みだした経済と文化

千年の灯がともる「山寺」が生みだした経済と文化

岩にしみいるセミとは?

 閑さや岩にしみ入る蝉の声

 有名な松尾芭蕉の句は「山寺」と呼ばれる山形市の立石寺で詠まれた。
 斎藤茂吉はこの蝉をアブラゼミと主張し、小宮豊隆は「しみいる」というのはアブラゼミに合わないことや、詠まれた日は7月上旬でアブラゼミは鳴いていないとして、ニイニイゼミであると主張した。茂吉は後に自説の誤りを認めた。
 京阪神では温暖化の影響で、シャンシャンシャンと狂ったように

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歩きつづけた近江商人 武器は情報力

歩きつづけた近江商人 武器は情報力

ネットと市町村史 ネット上には情報があふれているが、問題意識をもたずに漂うのは、分厚い市町村史を頭から通読するのに似た徒労感に襲われる。でも具体的な関心や疑問、「調べたいこと」があれば市町村史もインターネットも一転して有益な情報源になる。
 ある土地の「調べたいこと」を得るには歩くのが一番だ。できることなら目的地だけではなく、周囲の3、4キロは散策したい。

寺社と水路が美しい金堂の街並み

 北

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