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絵の上達には、得意を伸ばすより「苦手を克服する」

絵を上達させようってなった時、多くの人は得意を伸ばそうとします。


たとえば、スポーツが苦手な子に無理にスポーツをやらせてもあまり成果は出せませんが、得意な子にやらせればどんどん成長していきます。

同じように何となく絵に関しても得意を伸ばした方が、上達効果が高いし、良い絵も描けるイメージがありますよね。


しかし実は、効率よく上達させるには苦手を克服する方が良かったりします。

その理由について、今回は話したいと思います。



得意を伸ばすと個性的になりすぎる

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絵で得意を伸ばすということは、こういうことです。

「キラキラした目が好きだから、もっとキラキラさせよう」


このやり方で努力をすると、全体的に塗りがお粗末なのに目だけやけに輝いているという、人を選ぶイラストになりがちです。

絵を描き続けてると、ほとんどの人は「個性的」な方向に絵が進化していきますが、得意分野や好きなところばかり伸ばそうとすると、必ず独創的な絵になっていきます。この状態は側から見ても「上達」とは程遠いですよね。


得意を伸ばしても上達の実感を得づらい

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また、得意を伸ばすのは上達効果も薄いです。


たとえばめちゃくちゃデッサンが上手い人がいます。

その人が、「自分は葉っぱを描くのが苦手だから葉っぱを練習しよう」と思って、葉っぱが上手く描けるようになったとします。

しかしこの場合、他人から見ると「デッサンが上手い人」という事実は変わらず、葉っぱ一枚上達したところで「この人すごい上手くなった!」とはなりません。


本人からすれば大きな一歩ですが、実際は大した効果はないんです。


苦手を克服すると目に見えて変化がある

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もしあなたがデッサンの達人であれば、上達のためにやることはむしろ、マジで全然わからない苦手分野を克服することです。


たとえば色塗りが壊滅的なら、色塗りの練習をしましょう。そうすれば「この人白黒しか描けなかったのに、色塗りがめちゃくちゃ進化してる!」となります。

あるいは萌え絵が描けずどうしてもリアルな感じになってしまうなら、萌えキャラの練習をすると良いです。その場合も、他人から見て「めちゃくちゃ変わった感」が出て、上達したと思われます。


自分の失敗談

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好きを追求しすぎてファンが離れる

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自分の場合は、たとえば背景や構図・キャラクターの立体感を出すのが苦手です。

逆に、顔のデフォルメや配色は褒められることが多いです。


もしここで、上達するために得意を伸ばそうとして「よりみんなに愛される、可愛くてバズる顔の書き方を学び直そう」とやっても、側から見ると「すでに可愛い顔が描けてるのに、なんで描き方変えちゃったの?」となります。

これでは上達するどころか、むしろファンが離れる結果になります…。(ちなみにこれは実際に僕が何度もやらかしてる失敗談です)


得意な部分は変に手を加えない方がいい

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上達がしたいなら、顔の描き方はあまり変えず、背景のクオリティや構図のこだわり、立体表現などに力を入れないといけません。

そうすれば、可愛さはそのままに、よりクオリティの高い絵が描きやすくなり、「上手くなっている感じ」がしますよね。


だから、得意を伸ばすより苦手を克服したほうが、上達効果が高いんです。


個性は大事だけど、上達したいなら追求しすぎない

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これは自分に対する戒めでもあって、僕はこの失敗を何十回とやらかしてます…。おそらく自分だけの問題ではなく、絵を描いていると「もっと自分の好きなところをこだわりたい」という欲求が自然と出てくるんだと思います。

実際、そのような感じでどんどん絵柄が個性的になっていく人は本当に多いです。(特に本業のイラストレーターではなく、趣味で同人誌などを描いている人)


元から上手ければそれでも良いのですが、他をお粗末にしたまま好きな分野にだけ力を入れても、変に個性的になってしまうので、あなたが「上達したい」と思うなら苦手なポイントに目を向けることは大事だよ。という話でした。

それが巡り巡って、結局は得意を伸ばすことにも繋がり、一層絵が魅力的になるはずです!

というわけで今回は以上です…!

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