貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 132 やってもやってもできない能力に問題のあるスタッフに対して、育成側が我慢しきれず「何でお前はできないんだ!」と腹を立ててても、できるようにはなりませんよね。Part2

 part1では、何をやらせてもできないスタッフは、『やってもやっても』できないのか?それとも、『やっていなくて』できないのか?の見極めが必要で、前者の『やってもやっても』できないのは、能力(ポテンシャル)の問題で、『あまりやっていなくて』できないのは、ズボラの問題というお話をさせて頂きました。  

 明らかにズボラの問題であれば、『取り組む量の確認』『行動管理』の指導法をお伝えさせて頂きました。 

 part2では、 『やってもやっても』できない能力(ポテンシャル)の問題の場合の対処法をお伝えさせて頂きます。  

 一生懸命取り組んでも、なかなかできるようにならないスタッフ。つまり、能力(ポテンシャル)に問題のあるスタッフに対して、育成側が我慢しきれず「何でお前はできないんだ!」と腹を立ててても、できるようにはなりませんよね。

 それどころか、育成側のイライラが伝われば、委縮して、ますますできなくなってしまうことすらありますよね。最悪の場合は、自信を失い、退社してしまうこともありますよね。    

 かといって、そのままにしておくと、できないまま月日が流れてしまい、美容師としてデビューするのに何年も遅れてしまうこともありますよね。

  あらゆる手を尽くしてみて、美容師として大成しなさそうであれば、本人との合意のものとで、早い段階でそのスタッフに合った職業を勧めることも選択肢の一つだと思いますが、あくまでもそれは『最終手段』であって、育成側があきらめずに粘り強く指導することが大切だと思います。

   美容師を40年続けるのであれば、デビューするのに1年~2年遅れたからといって、大した遅れではないと覚悟を決めることも大切だと思います。  仮に、できないスタッフを一生懸命手掛けて、一人前の美容師に育てることができたら、その子は一生『感謝』と『恩』を感じながら、お店のために頑張ってくれますよね。

 逆に、すんなり育ったスタッフは、感謝と恩も感じず、簡単に退職することもありますよね。  

 全てのスタッフに当てはまるか分かりませんが、できない子の育成のコツをお伝えしますね。それは、できないポイントを小さく分解して、一つ一つ順序だてて取り組ませるやり方です。    

 人間ですから、五体満足であれば、ほとんどのことはできるはずです。

ただ、一度にできないだけです。 

 幼少のころ、初めての自転車で、お父さんに後ろの荷台を持ってもらい、「離すよ!」「離さないで!」「離すよ!」「離さないで!」と、苦労した経験があると思います。  

 自転車はなぜ難しいのか?といいますと、3つのことを一度にしないといけないからです。助走をつけながら、ペダルで漕ぎながら、ハンドルでバランスを取る。  

 ところが、簡単に乗れる方法があります。ペダルを外すのです。ペダルを外し、足で地面を蹴りながらバランスを取る方法です。それができるようになればペダルをつけてあげます。すると、あら不思議!簡単に乗れるようになります。  

 それと同じように、できないポイントを分解して、一つ一つ小さな『段階目標』を作ってあげることによって、難易度の高いスキルも身につけることができるようになります。  

 ですので、育成側が、できないポイントをできるだけ小さく分解し、一つ一つ小さな段階目標を設定してあげることによって、できない子ができるようになります。段階目標を設定することによって、一つづつクリア(達成)する『喜び』と『自信』が手に入ると思います。

 お試しください。  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?