貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 125 『トップが変われば会社が変わる』というフレーズ、一度は耳にしたことはあるけど、トップの何が変われば会社が変わるのか?に、疑問を抱いたことってありませんか?part4 トップの人生観

 『トップが変われば会社が変わる』とは?トップの何が変わればいいのか?というシリーズで、『因我精神』を持つこと‥というお話をpart1~part3までの三回にわたってお伝えさせて頂きました。

 因我精神の他にトップが変わらないといけない事をもう一つだけ、ご紹介いたしますね。それは、『トップの人生観』です。

 当時若い私を経営者として教育して下さったコンサルタントの方から、ある日、こう問いかけられました。「貴方は、何のために経営していますか?」と‥。

 当時若かった私は、正直なところ、全く考えたことがなかったことです。どうお答えしていいのか?分からず、「うっ、あっ、うっ‥」と言葉を詰まらせていたのを今でも鮮明に覚えています。(笑)苦し紛れに私は、「お客様を綺麗にするためです。」と答えると、コンサルタントの方から「どのように?」と突っ込まれ、また、「うっ、あっ、うっ‥」(笑)

 また苦し紛れに私は、「スタッフを幸せにするためです」と答えると、コンサルタントの方から「具体的にどう幸せにしたいのですか?」と突っ込まれ、またもや、「うっ、あっ、うっ‥」(笑)「スタッフを本当に幸せにしたいのですか?」と問われ、「はいっ!」と答えると、「スタッフにとっての幸せって何ですか?」「スタイリストの○○さんがいますよね。彼にとっての幸せって何ですか?具体的にどうしてあげたいのですか?」「スタイリストの○○さんは?」「アシスタントの○○さんは?」とスタッフ一人ずつ問われ、また、「うっ、あっ、うっ‥」(笑)

 『何のために経営しているのか?』と問われ、何も答えられない自分が、情けなくなりました。コンサルタントの方から『経営理念』の重要性について教わりました。『経営理念』が曖昧だと、スタッフの働く目的も曖昧になると教えてくださいました。倫理観のあるワクワクする経営理念が、良い社風(風土)や一体感を築くことができます。

 但し、『経営理念』があるからよい経営ができるとは限りませんよね。経営理念のある会社は少なくはありませんよね。誰が見ても素晴らしい経営理念でも、実態とは程遠い‥っていう会社もありますよね。美辞麗句的な経営理念では、結局、経営理念がないのと同じですよね。

 10年ほど前だったと思いますが、元気な朝礼で有名な居酒屋『てっぺん』の経営理念に感銘を受けてことがあります。

 居酒屋てっぺんの経営理念は、『日本中を元気に明るくする』でした。私の第一印象は、『なんて簡単で、パッとしない経営理念なんだろう?』と正直思いました。しかし、この経営理念に込められている志や思いを聞いて、本物の経営理念だと感銘を受けました。てっぺんの経営者のインタビューで、「日本の居酒屋は、サラリーマンが愚痴をこぼすことが多いですよね。そんな居酒屋を『夢を語り合う居酒屋』に変えたい!うちの居酒屋に来て元気にさせたい!」と‥。

 夢や元気になる言葉があちらこちらに貼ってあり、そこで働くスタッフがとにかく異常なほど元気で明るい‥経営理念と実態が一致した素晴らしい会社だと思いました。

 経営理念と実態を一致させるためには、経営者の人生観と経営理念が一致していないと、そうならないということを教わりました。

 『経営理念』=『経営者の人生観』

 経営者の人生観とは、「何のために生きているのか?このためだったら人生を賭けられる」というアツイ志のことです。トップ自身の人生観がはっきり決まれんば、経営理念と人生観が一致して、本気の経営ができるようになるのだと思います。

 『トップが変われば会社が変わる』の何が変わればいいのか?の私なりの答えは、『因我精神』と『トップの人生観』だと思います。

 如何でしょうか?

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