貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 133 長い年月をかけてスタイリストデビューしたにも拘わらず、「自信がありません‥」という理由でお客様を担当しようとしないスタッフ‥どう対応していますか?

 美容師の見習い期間は長く、スタイリストデビューするまでに、3年~5年ほどかかります。営業前の朝練や営業後のレッスン‥同世代の友達が遊んでいる時間帯に、一人前の美容師になることを夢見て練習に励んでいます。

 やっとの思いで、晴れて念願のスタイリストデビュー。ところが、いざお客様の髪の毛をカットすることになると、自信が持てず、担当するのに尻込みをしてしまうスタッフ‥っていますよね。新規やフリーのお客様がご来店され、入客のチャンスでも、入客を拒み続け、無理やり担当させようとすると、「私、美容師向いていないので辞めます!」と最悪の事態に陥ることもありますよね。

 『自信がない』とは、何に自信が持てないのか?を明確にする必要がありますよね。

 大きな要素として2つあると思います。

一つは『技術に自信が持てない』

一つは『どんなお客様に当たるのか?不安でしょうがない』

どちらかだと思いますね。

 『技術に自信が無い』のであれば、『自信のない技術』や『自信のないヘアスタイル』をピックアップして、自信がつくまで取り組むしかないですよね。また、『どんなお客様が当たるのか?不安でしょうがない』のであれば、どんなお客様が苦手なのか?をできるだけ理由を明確にして、ピックアップして、自信がつくまで取り組むしかないですよね。

 ところが、ヘアースタイルの数も、お客様のタイプも少なくはないですよね。無限とまでは言いませんが、かなり多くの数をスキルアップしていかないといけませんよね。すべてに自信が持てるようになるまでには、相当時間とエネルギーが要りますよね。

 そこで、お役に立つかどうか?は分かりませんが、二つの方法をご紹介いたします。

 一つは、モデル練習(人頭モデル)を『本番形式』で取り組むことです。入客に自信が持てないスタッフが多いサロンでは、モデル練習は、ただ単に『技術力を上げるための練習だけ』になっていることが多いように思います。無言で施術して、先輩に見てもらい、直してもらう‥を繰り返しているだけのような気がします。

 『本番形式』とは、技術メインでなく、『カウンセリング』『接客』『サービス』『アドバイス』『会話』『お手入れのレクチャー』‥等を全て本番さながらの練習をさせて頂くのです。施術後は、そのモデルさんに美容師としてのアンケート(採点)にご記入いただいて、次回の課題を見つけて取り組んでいきます。そして、本番形式のモデルを数多く担当することによって『本番慣れ』していくように取り組みます。

 もう一つは、『限定デビュー制度』です。多くの美容室では、デビューすると、お客様を選ぶことができませんよね。デビューしたばかりの23歳~24歳のスタイリスが、私のような脂ぎった中年の『ちょい悪親父』を担当するのは、話も合いませんし、辛いですよね。私は若い子にしてもらいたいですが‥(笑)

 限定デビュー制度とは、『年齢』と『ジャンル』を一時的に絞り込んで担当させるやり方です。自分の年齢に近く、ファッション感覚もよく理解できるジャンルを限定して入客する方法です。

 『仮デビュー制度』のことですね。限られた年代と一つのジャンルに自信が持てるようになったら、少しづつ、『年代の幅』と『ジャンルの幅』を広げていきます。その際、苦手な年代と苦手なジャンルのNGも明確にしておくと、私が担当しないといけないのかな?という恐怖感が取れますよね。ただし、苦手をそのままにしておくのは、如何なものか?と思いますので、早い段階で克服できるように計画を立てることも重要だと思います。

 モデルの『本番形式』による『本番慣れ』と、『限定デビュー制度』を上手に導入すれば、怖さが取れ、自信がついた状態での入客になると思います。

如何でしょう?


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