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ポルトガル紀行 Ⅰ

2019年6月27日

7:00

成田空港第2ターミナル。チェックインを終え、売店で缶ビールを買いフライトまで空港内を行き交う人々や窓の外の飛行機などをぼーっと眺めて過ごす。

8:15

機内に乗り込み、席につく。リスボンまでは直行便がなくフランクフルトやロンドン、パリ、アムステルダムやドバイなどのいくつかの経由地点があるのだが、航空券が比較的安かったのと今まで北欧に行ったことがなかったので、今回はヘルシンキ経由を選択した。

フィンエアーの機内は白とグレーを基調に、座席には鮮やかな黄緑色のマリメッコのブランケットが置いてあった。

ヘルシンキまでは約10時間のフライト。

15:00(現地時間)

ヘルシンキに到着。あまり眠れなかったのと、久しぶりのロングフライトでやや疲れた。リスボン行きの飛行機へ乗り換える為、空港内を移動する。

ヘルシンキ空港は比較的コンパクトでサインも分かりやすくスムーズに移動することができた。トランジットが3時間あったので空港内のショップなどを見る。丁度セールの時期で妻は早速マリメッコで買い物をしていた。

ムーミンショップがあったので入ってみた。日本ではムスッとしているイメージのミイがヘルシンキでは笑顔だった。
 

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少しお腹が空いたので、何か食べようと探すがどれも高い。普通のサンドイッチが10ユーロもする。事前に調べていた情報ではヘルシンキ - リスボン間は5時間のフライトだが軽食がでないと書いてあったので、かなり悩んだが結局コーヒーだけ買い、先程の機内で配布されたお菓子を食べることにした。

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ヘルシンキ空港は窓が大きく、眠気を感じながらぼーっと雲の動きなどを眺めた。

18:20

リスボンへフライト。同じフィンエアーだがLCCのような機体で座席も狭かった。

21:10

リスボンに到着。成田を出てからトランジットを含めると18時間が経過。ヘルシンキからのフライト中もまたほとんど眠れず、さすがにかなり疲れていたが無事に到着した喜びとリスボン空港の明るい雰囲気で少し元気になった。

空港には、友人の佐藤さんが迎えにきてくれていた。佐藤さんは2018年の9月からリスボン大学の大学院に留学中で、佐藤さんがいる間にポルトガルに行ってみたいと思ったのが今回の旅のきっかけなのだ。

タクシーに乗り込み、佐藤さんが暮らすアパートへ向かう。20分程で到着し、部屋へ案内してもらうとルーマニア人のルームメイトがいた。陽気な感じの人だ。ルーマニアについて東欧?くらいしかトピックが浮かばず、当たり障りのない挨拶しかできなかった。

佐藤さんの部屋でヘルシンキ空港で買ったお土産のお茶を3人で飲みがら話をしていたら、気が緩んだのか急に眠くなり、フラフラしながらシャワーを浴びて休むことに。佐藤さんは翌日に学校で発表があるらしく夜遅くまでレポートを書いていた。

6月28日(2日目)

4:30

時差ボケでやたらと早くに目覚めた。

今日の予定をある程度決め、交通手段や時刻表を調べてメモする。

佐藤さんからポルト行きの列車は混む場合があるので事前に予約しておいた方が良いと教えてもらい、ポルトまでの切符もwebから予約した。(実際にほぼ満席だったので予約しておいてよかった。)

8:30

アパートをでると日差しが日本とは全く違う。眩しい。光のせいか街や植物の色が鮮やかにはっきりと見える。

最寄りの駅まで歩き、チャージ式のカードの使い方などを教えてもらい、佐藤さんとはここで一旦別れた。

電車で北へ向かい、テージョ川という大きな川を船で渡る。船を降りて少し歩くとリスボンの中心部であるバイロ・アルト地区のカイス・ド・ソドレ駅に到着。

地図を見ると駅の近くにリベイラ市場というのがあるので覗くことにした。

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市場には野菜やフルーツが並んでいてのんびりとした雰囲気が漂っている。隣にはイギリスのタイムアウト誌が運営するフードコートがあり、リスボンの有名飲食店が軒を連ねていた。free wifiがあったのでジェラートを食べながら、これから向かうジェロニマス修道院までの電車の時刻とルートを調べる。ジェラートはヘーゼルナッツとパッションフルーツを選んだ。どちらも自然な味わいで香りがよく美味しかった。

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10:00

カイス・ド・ソドレ駅からベレン駅までポルトガル鉄道(CP)で西へ移動する。15分ほどだった。ベレン駅から歩いてジェロニマス修道院へ向かう。

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ジェロニマス修道院とは、ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路開拓とエンリケ航海王子の偉業を称え、また新天地開拓への航海の安全を祈願する目的で、1502年に当時の王様であったマヌエル1世が着工し約100年をかけて建設した修道院。建設費はヴァスコ・ダ・ガマが最初の航海で持ち帰った胡椒の販売にかけた税金で賄ったとのこと。当時の胡椒は金と同じくらいの価値があったらしい。

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めちゃくちゃでかい。内部の大きさに圧倒される。

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サンタマリア教会。ここにはヴァスコ・ダ・ガマが眠る石櫃があり、ヴァスコ・ダ・ガマが歴史の教科書に載っていた情報から、少しづつ実在した人だという認識に変わっていった。

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石のクリーム色と空の青のコントラストが美しい。

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ジェロニマス修道院の回廊。

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マヌエル様式というスタイルらしい。基本的にはゴシック建築だが、曲線が多用されていて、ねじった造形の柱や装飾彫刻のモチーフがロープとか波とか貝の形など航海に関するものが多かった。宗教と自然が混ざった感じ。圧迫感はなく光の入り方や風の通りもよく、居心地がとても良かった。

11:15

ジェロニマス修道院を出て、すぐ近くにある19世紀から続くナタ(エッグタルト)のお店 Pasteis de Belemに寄り、ナタを購入。1コ1.1€。

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かなり人が並んでいたがテイクアウトは回転が早いので5分程待って購入できた。焼きたて。

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箱の左に見えてるのはシナモンパウダー。

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うまい。パイ皮がパリパリして、クリームも甘すぎずとても上品な味。

ポルトガル滞在中に、ナタは何回か食べたけれど、ここのナタが一番美味しかった。また食べたい。

ジェロニマス修道院の近くには、発見のモニュメント(大航海時代の英雄達が彫刻された建物)やベレンの塔(16世紀に建造した要塞)もあるのだが、どちらも混雑していたのと歩くと微妙に遠そうだったので、ちらっと姿を眺めて、移動することに。

続く

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