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まき割り

小春日和のなか、まき割りをした。雑木を切ってほおっておいたのを、のこで引いて焚火のまきにできるようにした。少し汗ばむ作業だったが、心地よい。まきは家族でバーベキューするときに使う。ホームセンターで手に入るご時勢だが、家の近くにある雑木を切る時期が近づいたので、以前切ってほおっておいたのを、のこで引いて大きさをそろえて、庭の隅に積んで保管した。まきなんて買わなくても廃材を利用すればいいのだ。

なぜ雑木を切るのか。日本は木の成長が早い。放置するとせっかくの眺望がさえぎられる。それに近所の奥さんがこぼしていたが、夏場にダニが発生して市役所に伐採を頼んだが、電線に触れるようなると中国電力が切ってくれるので、それまで我慢してほしいと言われたそうだ。そこまで大きくなると自分で切ることできなくなる。私は年に数回、自分で伐採している。前は廃材を放置して土に還していたが、孫たちと一緒にバーベキューするのが楽しくて、いまはその燃料にしている。

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小学4年の孫に火の熾し方を教えている。大災害が起きて電気もガスも使えなくなっても、それを知っていれば生き延びられる。マッチやライターの使い方、新聞紙に火をつけて小枝を燃やし、だんだん火を大きくしていくことを体験させている。

私らが子供のころは、お手伝いで風呂をたいていた。風呂をたく? いまの子は分からないだろうが、風呂は火を燃やしてたいていたのだ。もう60年も前の話だ。お手伝いをしながら自然と火の燃やし方を覚えた。今の子は、多分マッチはおろかライターの使い方もしらないだろうから、災害などでサバイバルが必要になったときには困ると思う。孫が、もしそういう事態に遭遇した時、私の言っていたことを思い出して、火を燃やして生きながらえてほしい。そんなことがないように祈っているが、昨今の異常気象を見ていると、危機を前提に生きていく覚悟がいるようだ。人間は水と火があればしばらくは生き延びられるのだ。


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