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みなさん、おはようございます。
ウェルビーイングな朝をお過ごしでしょうか?

きょうのテーマは、「限定合理性」です。

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限定合理性

この言葉を目にしたのはいつくらいぶりだろうか。
中小企業診断士受験時代に購入した本で、
バイブルとしていまでもこれだけは残している本。
それが、『組織論』(桑田耕太郎・田尾雅夫著)です。

組織論は、人間の行動のほとんどは完全な合理性を前提とする最適化意思決定よりも、限定された合理性を前提とする満足化意思決定によって説明できると考える。

「組織論」第2章 組織の定義より

受験時代が思い出されまいた。とても難解な本でした。
最初、何度読んでも理解ができず、だからこそなんどもなんどもチャレンジしていた記憶が甦りました。

また再び、目にした

この「限定合理性」という言葉を、最近また目にしました。それが今読んでいる本
『私の中の企業支援と再生ー中小企業と金融機関双方の現場から』(北門信用金庫企業支援室長 伊藤貢作著)
この本の中でした。

「今そこにある危機」を企業や地域経済界とともに解決していこうと思うのであれば、「相手側のこと」(中小企業やその経営者、従業員の立場)を、少しでも深く理解する必要があります。経営資源と選択肢の多様性に乏しい中小企業は、完全合理性(人や組織は、利益や効能を最大限発揮する選択を瞬時に計算して選択する)のではなく、限定的な合理性に依拠した選択を繰り返さざるをえません。
企業支援や再生は実際的には、その限定合理性の環境下で選択され、外部環境の微細な変化で方針変更を余儀なくされるような、「瞬間的、あるいは一定期間に限定された経営判断や方針」への手助けや助言、場合によっては直接的な介入によって構成されることが多いのが実状です。(中略)
最初から「人や組織の革新」を標榜する中小企業への経営助言や支援が、いかに現実からかけ離れているのかを知ることはとても大切だと考えます。

第1章9節「金融機関による企業支援の誤謬」より


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まさにまさに!
金融機関だけでなく、われわれ診断士も受験時代に学んだこの言葉を思い返さないといけないと感じました。


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