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またここから

昨日
4月のはじまり、1日の日のこと。

いいお天気で、風が強く冷たい花冷えの日でした。

母の退院後、はじめての窓越し面会で施設まで行ってきました。

まず、この日を無事に迎えられてよかった。

以前からもだけど、家の電話がなるとドキッとするんです。施設からがほとんどだから。
この日も行くまでに2回も。

連絡事項だけでホッとしました。

実はわたしが前日の夕方から寒気と頭痛と吐き気が同時にやってきて、晩ごはんも食べる元気もなく。

疲れや考え過ぎて神経的なものからきたのかもしれないな、と。

いつもの頭痛薬も効かず、胃腸薬も飲みたくても間を置かなければと我慢しました。

珍しく早めに布団の中に潜り込んで寝ようとしても眠れず、そうしているとガタガタと地震が。

阪神淡路大震災を経験してから、少しの揺れでも敏感になっているのもありますが、わたしの家は古い木造家屋で近くには高速もあり、夜中でも大きなトラックが走るとカタカタと揺れるんです。2階は特に。

そんなこともあり、もともと眠りは浅く、睡眠時間はあまりとれていないせいかもしれません。

健康的ではないので、気をつけないといけないですね。
次の日の朝にはスッキリ治ってよかったです。

話は戻り、

窓越しでやっと会えた母は、無表情で眠そうな感じでした。
職員さんが準備をしてくださり、わたしが話かけると気づいたように一瞬はハッとした様子に。

でも、何か話そうとしても、口を開けるだけで言葉が出てこない。

これは以前と変わりなく。
でも、少しだけど声も聞かせてくれて。

今はもう入れ歯もしていない状態なので、より痩せこけて見えた姿に胸が痛みました。

ただ、病院にいた時の事を思うと顔色は良くなっていたので、少しは安心しました。

15分の間でも、窓越しでもちゃんと伝わるから。

面会前に電話で聞かされていたこと。

今まではずっと、ユニット型ショートステイのロングショートでの利用だったのが、この4月1日からは、特養での入居になるというお話。

希望は始めから出していましたが、空きがなく待つことになっていました。

後は、今後のこと。

看取りについて。

延命治療はしないと母の希望とわたしや姉も同じ考えで以前から伝えていました。でも、わたしはほんの少しでも望みがあるならと、これまではお願いし、病院へ入院ともなっていました。

ただ、今後同じことの繰り返しになって、母も痛い思いをしてしまう。

退院を機に、施設での看取りというお話も伺って姉とも相談して決めました。

決断して言葉にするのも正直辛かったです。

いつ急変するのかもわからない。

わたしは一人で葬儀社にも行き、色々と段取りなども聞いて...。

話してるだけでも、涙が溢れでそうになる。

今、固形物は難しくゼリー状の食事でお茶でさえも。それだけ誤嚥する可能性が高いということです。
なので、ゴロゴロする感じになると食事は止めます。と言われました。
その後は様子を見ながら。

これからは、もう母の生命力でしかないから。

出来るだけ痛みもなく、苦しむことなく最期を穏やかに迎えられたらと願います。


今月から特養になっても部屋が変わるだけで、同じフロア、職員さんも変わらないということが一番よかったと思いました。

目が見えない分、聞き慣れた声の職員さんが居てくれたほうが母も安心できると思うから。

あと、これからは施設のケアマネさんに変わってしまうということです。

今までずっとお世話になっていたケアマネさんには、後日挨拶に伺う約束をしました。


内容はほぼ変わらずだけど、変更手続きでまた一からの契約になり、説明を受けながら必要書類や同意書に記入して捺印する作業が。

契約でのお話も終わり、施設を後にしました。

この大変な時期でも見守ってくださる職員さん、看護師さんにも感謝です。

施設を出た時に見た満開の桜と眩い太陽。

この日の空は忘れません。

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そして、夕方からは施設の診療所の先生からのお話があるとのことでまた向かいました。

施設内に入ると、先生、担当の職員さん、新しいケアマネさん、看護師さん、あと3人の職員さん。

そして、わたし。

母の今の状態と看取りへのお話をひとりで聞いて受け止めるのには、とても重く涙を堪えきれませんでした。

その時、そっとティッシュを差し出してくださる優しい職員さん。

感謝と、これからも母のことをよろしくお願いします。と最後に伝えました。

もう覚悟はできているようでも、やっぱりなかなか。

職員さんのお話では、看取りでとなった利用者さんで、2年がんばられてる方もいらっしゃいますと聞きました。

母の場合はどうかな。

これまで、たくさん乗り越えてきたからね。

どうか安らかにその時を迎えられますように。

面会に行く前、職員さんにお願いしていたことがあります。

母の遺影をと考えた時、施設内での写真をA4サイズの用紙に色々デザインしてプリントされたものを毎月郵送してくださるんです。
その中に、いい表情の写真があったので、そのデータを可能であれば頂きたいとお願いしてみました。

快く引き受けてくださり、新しいUSBメモリの持参をと言われて、昨日面会前にお渡しするとすぐデータを移してくれました。

家に帰って開けてみると、その1枚だけではなく、見たことがない表情の写真もこれまでの時間が詰まっていました。

始めの頃の写真は自然な笑顔もあり、楽しい時を過ごせていたんだなぁと嬉しくもあり、救われた思いにもなりました。

ボヤけた写真も中にはありますが、こうして記録してくださっていたことにも感謝です。

涙でボロボロになるので、まだ全部は見れていません。

またこころの余裕ができた時にでも。



春の陽射しが眩しい朝
またあなたを想い出す

淡く薄いピンクの桜の花も
風に揺られてサラサラと
飛ばされないようにと
寄り添っている

花冷えの今日
あなたは何を感じていますか
こころの中に大好きな桜や
色とりどりの花は咲いていますか

その瞳の中に映る景色は
今、何色に輝いてるのかな
しあわせ色に染まっているといいな

これから温かくなってゆくよ

一緒に散歩にも行きたい

車椅子はわたしが押すから
そんな時を夢みてもいいよね

まだこれからも
想うことはたくさんで
泣いてしまうこともあるけど

それがまた笑顔にしあわせに
繋がればいい

『今日』の日にありがとう

またここから。









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