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「みかんって、なんでこんなに人間に食べやすくできてるんだろう」と娘が言った。
 みかんにもいろいろな種類があるけれど、代表的な温州みかんあたりは本当に食べやすい。大きさもいろいろ、小さいサイズから大きなサイズまで。大きさによって味も違う。わたしはSサイズあたりが好きだ。小さく熟した実は皮も剥きやすく、薄皮の厚さも小ささに比例して薄く、口に放りこんで一噛みすれば、ジューシーな甘さが口いっぱいに広がる。至福のときだ。

 他の果物を思い浮かべるとみかん同様食べやすい果物としては、バナナあたりが思い浮かぶ。皮を手で剥き、そのまま食べられる。みかんと違うところは、一口ずつが個々になっていないので、一噛みしたら自分が食べ進めるしかないところだ。りんごは皮を剥く派と剥かない派がいるけれど、剥かずにそのまま食べることが出来る。けれど、大きくて食べきれない。葡萄は、最近、流通し始めたシャインマスカットが最強だ。個々に食べられて皮を剥く必要もなく、そして、一粒、口に放って一噛みすれば、みかん同様、ジューシーな甘さが口いっぱいに広がる。ところが、最強なのかもしれないけれど、いかんせん価格がリーズナブルではないのだ。苺はどうだろう。洗う必要があるかもしれないけれど、個々にもなっている。あの甘酸っぱさはなんとも言えない幸福感を感じる。けれど、保管が冷蔵庫なのだ。みかん、バナナ、葡萄と違い、常温で鮮度を保てない。

 いろいろ考えると、みかんは果物の王様なのではないだろうか。
 みかんに炬燵は、日本人には定番の風物詩だ。今年の冬休みもみかんを囲みながら家族で団欒が待っている。

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