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カッパドキアで朝日を見る

まだ外は薄暗い中、目を覚ます。
耳を澄ませるとひぐらしが鳴き始めていた。
朝は近い。

車に乗る。右と左に道は伸びている。
携帯のコンパス機能を開く。左が東だ。
東に向かって車を走らせてみる。
そう、朝日が見たかったのだ。

でも初めて走るその道は、どんどん細くなり山に入っていってしまった。

今度は逆に西に車を走らせる。
車を停めて、朝日を待っていたけど、太陽を目にする前に明るくなってきてしまった。

そういえば、山に囲まれた高野山でも同じことを思ったことがあった。


前に、トルコのカッパドキアを友人と旅したことがある。

カッパドキアでは、観光客が気球に乗って朝日を見るというツアーが流行っている。

私たちは、泊まっていた宿の屋上に登り、その光景を下から見た。

徐々に明るくなっていく街と空に気球が次々現れた。

暗い中から、完全に太陽が顔を出すその時まで、長い時間そこで眺めていた。

その後から、旅に出て、早起きができた時は朝日を見にいくようになった。

まだ街も半分眠っているような時間に宿を出て、静かな通りを歩き、海があるところなら海へ、高台があるところなら高台へ向かう。

朝日を見た帰りは、街に活気が出始めていて、パン屋さんが開いていれば、そこで朝食を買って宿に戻る。

美山に来て、そういえばまだ朝日を見てないなと思って、早起きしたけども、山に阻まれて、失敗だった。

またいい場所を見つけて、朝日を見に行こう。

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