「ここまで来るのは、大変だったんだから」

いつも記事を紹介していただいている桜三日月さんの「note」から引用。
この中国の痩せ姫を見ていると「拒食症の家」(吉川宣行)の主人公・優希のこんな言葉を思い出す。
「ここまで来るのは、大変だったんだから」
優希はこのとき、167センチ28キロ。
鏡の前で自分の体に見とれることが日課となり、父から、
「ほんとうに、そういう姿に、誇りを持てるのか」
ときかれると、輝きあふれる笑顔でそう答える。
それは、こんな気持ちからだ。
「ダイエットをやり始めて成功するのは、十人にひとりくらいで、さらに私のようなところまで到達できるのは、二百人にひとりくらいだから誇りを持って当然」
それと同時に、
「だんだん自滅していく自分に、なんともいえない恍惚感を持っていた」
とも。
この作品はフィクションとはいえ、描写が具体的かつ詳細なので、おそらく実話がベースだろう。
拒食ハイ、いわば「ゾーン」状態に入っている痩せ姫の姿が生き生きと伝わってくる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?