何処までもやせたくて(12)30キロ台!


一昨日の夜、30キロ台を記録した。

39.8キロ。
それから5回計ったけど、一度も40キロは超えてない。

今朝は、39.2キロ。
このまま、30キロ台でいられそうな気がする。

約一年半ぶりに、体重計の数字の左端が「3」を示したときは、
感激で、涙が出そうになった。
達成感? いやいや、まだまだ通過点にすぎないけど、
これで、自分のこと、少しは好きになれそうで。

前回、ダイエットしたときもそうだったなぁ。
30キロ台だと、なんか、落ち着く。

鏡を見た印象では、まだまだ太ってるけど、とりあえず、
40キロ台よりは30キロ台のほうがやせてるはず、だし。

まわりにも、30キロ台の人は、バイト友達のなみちゃんぐらいしかいないから。

それにしても。
私って、本当に「やせること」が好きなんだなって、つくづく実感。
空腹を我慢することや、友達の誘いを断ったりすることはつらいけど、
体重が減ることは嬉しくて仕方ないし、他のどんなことよりも楽しい。

大学は、一人暮らしをしたい一心で、東京にしかなさそうな学科を選んだから、
授業内容にそれほど興味があるわけじゃないし、
サークルも、経験が浅いスポーツにしたから、経験者と話が合わなくて、
ちょっと浮いてる感じ。

ファミレスのバイトは、けっこうやりがい感じてるものの、
高カロリー高脂質の料理に囲まれてるのが、なんか、苦痛だ。

男性との出会いも、そんなに期待してないっていうか、
交際自体、両親にずっと禁止されてきたせいか、
「やってはいけないこと」っていう、変なイメージがある。

あっ、ダイエットだって、両親にすれば「やってはいけないこと」なんだろうけど・・・

こちらは、一度やってみて、すごく楽しいことがわかったから、全然平気。
いくら禁止されても、やり通せるだけの魅力を、私は知ってしまった。

ドキドキしながら体重計に乗って、数字が減ってるときの喜び。
服が少しずつゆるくなっていく、誇らしさ。
まわりから羨望の視線や言葉を浴びせられる、優越感。
ガツガツ食べる動物的なあさましさから解放され、体が軽くなっていく心地よさ。

それに何より、楽しいだけじゃなくて、自信もつく。
目標を決めて努力して、欲望を抑えながら、自分を高めていくことは、
有意義なことだから。

もちろん、勉強やサークル、バイトも頑張るつもりだけど、
何より頑張りたいのは、ダイエット。
もっともっと、学んで工夫して、ときには自分をいじめながら、
限界に挑戦したい。

そうだ、ここからは体力も大事だから、ジムでのノルマも増やすことにしよう。

30キロ台突入は、通過点にすぎない、
いや、出発点なのだ、あくまでも。


#小説 #痩せ姫 #拒食 #ダイエット



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