見出し画像

スキップをして、帰りたくなる夜

QOLが上がる基準は人によっていろいろあると思うけれど、
自分でかき集めた、お気に入りのプレイリストがある時、
私は結構QOLが高い気がする。

退勤しようと思っていた時間から大幅に遅れてしまった日も、
好きなプレイリストをかけたらひとたび機嫌が持ち直すし、
帰り道は暗いのをいいことに首を上下左右に振りながら
スキップしそうな勢いでルンルンノリノリで歩いている。

宇多田ヒカルさんが好き、とかNewJeansが好き、とか
特定の好きなアーティストさんはいるけど、
だれか決まった人やジャンルの音楽を継続的に聞く、というよりかは、
カフェとか映画とかドラマとかで流れてていいな、と思った曲をランダムに聞くのが私は好きだ。

そんなわけでプレイリストの中は洋楽、Kpop、Jpop、ボサノヴァ...etcとそれはもうぐちゃぐちゃで、
それなのに次何が流れてくるか分からないシャッフル再生にいつもしてるから、ただでさえランダムなプレイリストをさらにランダムにして聞いている。
そうなってくるともうちょっとよく分からないけれど、
なんか毎回「うわ次これきたかあ」、と機械の選曲に感心している。

最近思いっきり心をつかまれた歌は、girl in redっていうスウェーデン出身のシンガーソングライターのtoo muchって歌で、
自分を傷つけてくる好きな人との分かり合えなさを、
"You're on Earth, I'm on Mars"って表現してて痺れた。

私ももし、あまりに分かり合えない誰かに遭遇したら言ってみたい。
”You know what? You're on Earth, I'm on Mars.”
ちょっとかっこよすぎるか。てかそもそも分かり合えない相手にそんなこと言ったらますます分かり合えないか。

これまでたくさんの、どうやったらそんな歌詞を思いついたんだろう?って震える歌詞に出会ってきて、
例えばaikoの花火の

"夏の星座にぶら下がって 上から花火を見下ろして"
って歌詞とか、初めて聞いたときは、どういう幼少期を過ごしたら、夏の星座にぶらさがってみようって発想が生まれて、
花火を下からじゃなくて上から見下ろそうって思うようになるんだろう、と本当に不思議で不思議でしょうがなかった。

他にも、その類の、私には一生思いつかないし言えない系の歌詞で言うと、
竹内まりこさんの幸せのものさしの

”隣の芝生が青く見えたら この庭に花を植えればいい”って歌詞とか。
もうちょっと待ってください。何ですかその素敵な発想。
隣の芝生が青く見えたら、花を植えればいいのか!って歌詞のまんまだけど感銘を受けたし、

Taylor SwiftのNew Romanticsの
"Heartbreak is the national anthem
We sing it proudly"って歌詞は、
ハートブレイクとナショナルアンサム(国歌)の肩を並べちゃう、
失恋を誇らしくて同時に普遍的なことだととらえる強さにビリビリくるし、(全部私の主観的解釈だけど)

セカオワのsilentの
"静寂の音がうるさくて 今夜はきっと眠れない"とかは、
静寂の音がうるさいって言葉の破壊力がデカすぎて、何回聞いても毎回ドキっとさせられるし、

宇多田ヒカルさんのOne last kissの
"初めてのルーブルは なんてことはなかったわ 私だけのモナリザ もうとっくに出会ってたから”
は、もう本当に、言えない。一生かけても、言えない、といつも思う。

ほかにも
ユーミンの青春のリグレットの
"わたしを許さないで 憎んでも 覚えてて”とか
Fiji BlueのWavesの
”If I gave you the ocean, you’d complain about the waves”とか

もう書き始めたら止まらないくらい大好きで胸に刺さる歌詞がいっぱいあって、
改めて歌つくる人って本当にすごいなあと思う。

という感じで、私のミュージックライフは非常にランダムで、
まだまだこの世には私の知らない素敵な歌が沢山眠ってるってことにとてつもなくワクワクする。

それだけでもう、人生飽きないよなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?