都会の灯り

会社からの帰り道、突然視界の端がパッと明るくなった。驚いてそちらを見たら、まもなく出来上がるビルが電源の確認か何かで一斉に照明を点灯したのだった。できたてのガラス張りから煌々と放たれる光を見て、東京が好きだなあと思った。

東京で育ったので、東京という都市に憧れがあるわけではないし、ここに暮らしていることに特に気負いがあるわけでもないのだけれど、東京の都会としての側面がなんだか無性に好きだ。色んなところから来た人たちがいて、余計な詮索がなくて、夜が明るい街。ひとりが好きな人間にとってはとても生きやすい。

あともっと原始的な好みとして、単にぴかぴかしていて大きいものが好きなのだと思う。新しいビルとか、舗装された道路とか、計画的につくられた緑地だとか。あるがままの自然の雄大さにも圧倒されるし素晴らしいと思うけど、東京の管理された佇まいもいい。自然と都会とがうまくやっていけるようになったらいいのにな、と無責任に考えたりする。

#日記 #コラム #東京

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