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大阪で見かけた怪しい占い師

かつて、7年ほど大阪にいた。芸人目指したり、ライター目指したかったりしていた。

その頃、よく夜の街をあてもなくさまよっていたんだが、ある時期、なぜか辻占いが異常に大阪の街に増殖していた。

占い師たちの顔を見ても、何か突き詰めて研究している、勉強しているという風情はない。どう見ても、勝負に負けてそのまま力尽きたような顔をしているのだ。

こいつらに絡んだらどうなるのか。面白い経験ができるんじゃないか。そう思った俺は、財布の中身を確認して、大量にいる占い師の1人に声を掛けた。

ちなみに、俺は特殊な手相を持っているので、手相占いに多少なりとも知識があれば、その辺りの解説は必ず入ってくるはず、ということもあって、「コイツがホンモノの占い師と呼べるかどうか」を判断できる。
他の手相についてはよく知らんけれども、ぼくの手相についての解説は他で数件聞いた、何%だか何百人にひとりだかっていう……

さて、どうでるか。

考えるまでもなかった。

「このままだと良くないことがおこりますね、祈祷しておきますので祈祷料3万円ください」

話された内容といえば、ほぼこれだけである。

手相についてなにかゴニョゴニョ言われていたかもしれないが、さすがに古い話だからなあ。ただ、特に詳しい説明もなく、上のようなセリフでカネを取ろうとしてきたのだ。ちなみに、その祈祷だかなんだかについての内容説明すら一切なし。

こんなもんに騙されるバカがいるか。じっくり見極めようと思っていた俺がバカバカしかった。カネへの無駄な執着といい、借金持ちを占い師に仕立ててそこらにばら撒いてるんじゃないか、と内心で結論づけた。

これが実話だからこそ怖いんだが、10年ほど前、大阪で実際にこういう占い師が乱立していたのである。信じるも信じないもあなた次第、と言うより間違いなく実話何だけれど、同じような経験した人はいないかなあ?

※いつもの投げ銭だよ!
この下に内容はないよう!!

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