ドワーフの焚き火キャンドルー秋保石のラビリンスー【短編小説】
木の芯から始まる不思議な話―3
……ン キン…
キーン…キン……キン―
甲高い金属のぶつかる音がどこからともなく聞こえる。
入り組んだ洞窟の中に響く音は
ドワーフをさらに惑わせ、入り組んだ道へと導いた。
Ⅰドワーフのレリオンは、今日も新しい地層の調査で未開の地を探索していた。栄えている中央地区を出発し、南西の方向へ進む。
しばらく進むと他の地区にもあるような、鬱蒼とした森が現れた。
この森の先は、地図に記されていない土地。
手分けをして土地の調査をする地域と指定され