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白黒つけない勇気

現代の社会では、多くの人が「白黒つけたい」という欲望に抗えないでいる。
本当はあらゆることはイチとゼロの間にあって、白黒つけることなんてできないのに、人は曖昧に耐えられない。
だから極端なことを言う人がもてはやされて、思慮深い人は顧みられない。
本屋に行ってベストセラーになっている本のタイトルを見れば、根拠もなく強い口調で断言しているものばかりが売れている。

ネットやテレビで人気になる人や、インフルエンサーと呼ばれる人たちも、「極端な発言をする人」が多い。彼らは必ずしもみんなが売れるために意図的にやっているわけではなくて、自分が正しいと思うことを発言していたら、その極端さ故に人気になってしまった人も多いだろうけど。
ともかくそれが実際に「売れる」資本主義的に「正しい戦略」だから、有名になりたい人、お金を稼ぎたい人はそれを真似て極端な発言をすることを身につけていく。

一般の人でも、自分が世の中で受け入れられたい、もてはやされたいと思ったら「白黒つける」誘惑にさらされるのが今の時代だ。
そしてその誘惑に抗うには「勇気」がいる。

だけど僕は、そういう勇気こそを持ちたいと思うのだ。

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