見出し画像

「願い事ひとつだけ」から思い浮かんだストーリー

小松未歩さんの楽曲「願い事ひとつだけ」から思い浮かんだストーリー、今回は珍しく小説を書きたいと思います。

主人公は2人の男女が傷つけあった愛だったとしても、愛を育んだ末に生まれた幼い女の子にしました。

両親がいつも喧嘩ばかりしてるのを見て、悲観的になったとある幼い女の子は、いつしか過去にタイムトラベルして、両親の傷つけあった愛を無かったことにしようと夢見るようになりました。幼いが故に、そんなことをして自分が生まれてこないことになるかもしれないと考えもせずに。

そんなところに悪戯に神様は現れます。
「あなたのお望みは?」
慌てた女の子は
「私が生まれる前の両親がまだ結婚する少し前に戻して下さい」

神様は望みを叶えてくれました。
まず、女の子は自分が生まれる前の母親に会うことが出来ました。
「お母さん、やっぱり今より若い。少し今よりふっくらしてるけど、綺麗だな」
そして意を決して女の子は、若い頃の母親に話しかけます。
「お姉さん、お姉さん」
「あら、まだ小さい娘さんね、迷子?」
「違うの、お母さんから遠いところに来ちゃったけど、大丈夫」
女の子は慌てて言いました。
「それは大変なんじゃない?お父さんは近くにいるの?」
女の子は、いつもお母さんを悲しませるお父さんがあまり好きではなかったので一瞬顔がひきつりましたが
「お父さんは近くにいるよ、お父さんと遊びにきたの。お父さん優しいからお母さんを休ませるために私と遊びにきたんだって」
と咄嗟に嘘をつきました。
すると若い頃のお母さんは将来娘となる女の子に少し愚痴をこぼしました。
「私もそんな素敵な旦那さん、欲しかったなぁ。私の彼氏は夢を追ってて、たぶん子供が出来たとしても、そこまで私や子供にかまってくれる時間作ってくれなさそうだもん」
女の子は予想できていた内容だとしてもショックを受けて、言葉になりませんでした。
「ごめんごめん、こんなリアルな結婚前の女の話なんて聞きたくないよね、ごめんね」
と若い頃の母親は言いました。
しかし未来から来た娘は意を決して言いました。
「お姉さん結婚する気でいるのね。でもそんな彼氏とは別れたほうがいいよ。子供も作らない方がいいよ」
たとえ私が生まれてこなくても、と未来からきた女の子はそう考えていました。
「そんなことは出来ないよ、だってもう...」
若い頃の母親が何かを伝えようとしたところで、なぜか女の子にしか見えない神様は現れました。

そして神様は何も言わずに女の子を時間軸のどこかに追いやってしまいました。
(そーだ、私、もう生まれてこないかもしれないんだった、生まれてこないなら、もうすぐ消えてなくなる...)

そう思っていたのですが、女の子は現代に帰ってきていました。
そして、ちょっと老けた今のお母さんが、目の前にいたのです。
「お母さん!」
「もう、あなたいつまで寝てるのかと思ったわ。今日はお父さんと久々に会える日なんだから、早く支度しなさい」
「え、お父さん?お父さんとは別れたとかじゃなく?」
「何を言ってるのよ。そーよ。そりゃ、あなたが生まれた時は、まだ仲悪かったわよ。こんなこと言うの酷だけど、離れ離れで生きていこうと思った矢先にあなたが出来たのよ」
「えーショック。ん?でもじゃあ、私がお母さんに会いに行った時には、もう私はお母さんのお腹の中にいたの?」
「何を訳わかんないこと言ってるの。こうして、たまに会って家族のこと考えてくれるだけで、お父さんは進歩したんだから」
「そうなんだ、へー」
「そうそう、そんなお母さん達を許してくれるあなたにはいつも感謝しかないわ」

私が過去を変えて、現在が少しでも良くなっているようで、良かった。
一方母は母で何かを懐かしんでくれているらしく、
(なんか昔彼氏と別れたほうがいいってズバッと言ってくれてた小さい女の子、あの子ませてたけど、なんか忘れられないんだよなぁ)なんて考えていたのでした。
(終)

今回はタイムトラベルして両親の傷つけあった愛を始まらせないように健気に頑張る幼い女の子を主人公にしました。
色々あとがき書いて、歌詞との繋がりも書こうと思ったのですが、ひとまず物語だけで、投稿しようと思います。
今回も歌詞解釈について行きづまっていて、知り合いに相談したら、「傷つけあった愛が始まらないように」の部分はタイムトラベルって取り方もありかなって言うてくれて、そして私が未来の子供にタイムトラベルさせようと閃いて、小説を作れました。文章考えて書いたのは、全て自分なのでクオリティは低いまんまですが、誰かと相談して書くと筆が進みやすいなと思いました。

読んで頂き、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?