こんなに暑いのはなぜ?
テレビのニュースでは連日、気温がものすごく高いことを報道している。
それは事実。
しかし、どこどこで何度を超えたということと
暑さに困っている人たちのインタビュー、
「今日の暑さ」を引き起こしている原因、
熱中症に気をつける呼びかけだけの内容に違和感を覚える。
報道に使っていい時間が決まっていることも承知している。
しかしこの内容では、
「ああ、○○は大変だねえ」「どこも暑いんだねえ」
という好奇心を含んだ同情、共感しか引き起こさないのではないか。
どうしてこんな気温になっているのかの説明はもちろんある。
ただ、それは短期的な理由であり、根本的な原因は伝えられない。
自分の身体でひどい暑さを感じている今がいちばん
気候変動のことを伝えられるのに。
どうしてこんな気温になってしまったのか、
それを少しでもゆるかやにする方法はないのか、伝えるチャンスなのに。
こんなに気温が高くなってしまったことも、
雨が大量に降るようになってしまったことも、
原因がある。
このままでいいわけはない。
ゆるやかにするためには、私たちの価値観を変える必要がある。
「地球に住めないなら火星に住めるようにすればいい」
というイノベーター的な発想もある。
「気温を下げるための技術をどんどん生み出せばいい」
という従来の企業的な考え方もある。
しかし私は、
「個人の幸せを重視したスピードの遅い世界」の実現が
いちばんしっくりくる。
そんなに急がないといけないの?
成長し続けないといけないの?
人間には「課題解決欲」があるということを知った。
その欲に突き動かされて技術は発展してきたというけれど、
前提を疑って立ち止まってもいいのではないか。
効率よく栄養を摂取するために大規模農業をしなくても、
住まいの近くで採れたものを食べるではダメなのか。
毎日オンラインで顔を合わせる東京の同僚たちの
「今日もすごく暑いですね」を
窓を開けて涼しい風を感じながら聞く。
夏は北東北や北海道で暮らしたほうがいい。
場所に縛られずに働ける人限定だが、
異常な暑さから手っ取り早く逃れる方法として
二拠点生活という手もある。