クリスマス

とくべつな日をとくべつな日だと思わなければいられないこと
とくべつなひとをとくべつなひとだと思わなければいられないこと
わたしのそれは、そういう種類の、心の狭さです
そこにいてくれればいいと、でもそれはわたしにとって永遠でないので永遠でないので、「ただそこにいてくれればいい(たとえば、きょうこの日から、だいたい二年と七ヶ月)」などというような「軽い」響きのことばは、うわべだけで、大嘘です、三ヶ月が、永遠になるような場合も、あるけれど。そうなるといいなと思う。
季節が過ぎていって、「つつがなく」以外に、細部に目を向けたり、移り変わりを感じたり、夜の姿態をおもいかえしたり、そういうことが、どうしてもだめな夜があります。「永遠」をはじめから抱え込んでしまう。
あなたがそこにいること、なみだがでるほど、背中に鼻先がつくほどそばにいて、まつげが頬に触れて、溢れるようにわらうこと、そういうことになじんで、いきたい。蟠りを愛したいわけではない。愛せない。許せない、狭さ。忘れることの安心感を求めたくないという、欲深さ。
「わたしを愛してください」
そうやって自然を嫌ってしまう。それを繰り返して、永遠が、過ぎてゆく。哀しいね。(いとしい。)


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