和食人、餃子を語る。 (其の壱) 干し海老、白菜、豚肉。
日本人の私がそれまでの仕事のつながりから、中国の常州という街に
小さな会社と1軒の居酒屋を作って暮らしていたという昔話。
ここでは、その外伝。
私の中国での餃子に対する学びと、”餃子愛”をお伝えしたい。
近く、遠い国、中国に関わった20年。
私の風変わりな経歴などは、プロフィール記事(長篇)をご覧ください。
(餃子、其の壱) ver. 干し海老と白菜、豚肉。 -2012.11-
まずは、2012年に自宅で作った餃子の写真からでした。
中国での餃子事情 - 餃子の起源 -
さて ” 饺子 jiao zi ジャオズ "、ギョーザについて少し語ろうと思う。
餃子といえば、日本では圧倒的に焼き餃子。ところが、本場中国では圧倒的に水餃子が主流である。
中国での水餃子人気、それは、おそらく餃子の起源にある。
餃子の歴史、時は中国三国時代まで遡る。
その時代、三国志を知る人はご存知の伝説の名医,
"医神 yi shen イ-シェン" と呼ばれた華佗 hua ta ホヮタ-(カタ)という人物がいる。其の腕を変われ頭痛持ちの曹操の典医となるが、民衆を思い離れようとして殺されたしまった。
彼は、麻酔を使っての手術を行うなど技術に優れた医者だったようである。
そして、日本であまり知られていないように思うが、時を同じくして
"医圣 yi sheng イ-シュン"と呼ばれた張機 zhang ji ジャンジ-(チョウキ)という名医もいた。彼は医療に纏わる多くの書を残し、後世への貢献としてはこちらが上だという見解を今の医療従事者がテレビで語っているのを見た事がある。
実は、この医聖(圣)なる張機が餃子を考案したのだとか。
その時代、飢饉で上に苦しみ、栄養を摂れずに寒空の下凍える人々の耳が爛れているのを見て、栄養のある温まるものをと考える。
山羊でスープをとり、その肉を叩いて小麦粉で作った皮で包み一緒に火にかける。
漢方を処方し、スープとして民衆に与えたという。(ヤギは体を温める効果を持つ)
このスープ、” 祛寒嬌儿耳汤 qu han jiao er tang チュ-ハンジャオア-ルタン"と
呼ばれる。 " 寒さを除き、耳を良くするスープ "の意味。
”良くする”の意味の” 嬌 jiao"からジャオの響きで” 饺子 jiao zi ジャオズ”になったという言い伝え。
餃子の形が、耳の形に似ているのはタマタマでないような気がしてくる。。。
その起源がスープとしての餃子にあることを知ると、中国での水餃子人気を理解できるのではないでしょうか。
中国では、一人暮らしでも自宅で餃子を定期的に作っていました。皮も時間があれば自分で作ります。具材を変えたりしながら楽しんだ様子、写真としてはあまり変わり映えがしないかもしれませんが、いくつかの記事にしていく予定です。
以上
▼ 追加記事です。帰国前に作った” 羊肉水饺 "。
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