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水彩画 横浜みなとみらい メイキング

こんばんは。風夜です。本日は数日前に描き終った、水彩画みなとみらいの制作工程について書き綴ります。

Holy Nightバージョン

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◆1.設計図
こちらが一番最初に、設計図として塗ったもの。私は天才じゃないので、何回かシュミレーションします。
この風景、写真で見る分には、そこまで気にならないのですが、一枚の絵として見ると、構図のバランスが良くありません。何故なら、見てる人の視点が一番に最初に来る「中央」に、何もないからです。

↓1~3までの過程を見ると、空に模様を作って、バランスを保とうとしているのが分かるでしょうか!?

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①…ウォーターフォード紙を使用。現実としての正解はこれ。空の色も青みがかってて、無難に一番きれい。でも動きが無く単調な感じ。

②…ホワイトワトソン紙を使用。空に変化を持たせようと、面白い模様が出やすい紙を使用。しかしマスキングインクを取ると、下の色も一緒にはがれてしまいました。この紙はマスキングなしで、サラサラ描くのには良い紙。

③…アルシュ紙を使用。この紙は本当に強い。そしてギラギラした色が出やすい。水面の光は、マスキングで抜くのではなく、上から暗い色を塗ってぼんやりさせる方法にしました。


◆2.下描き
上がアルシュ紙。下がウォーターフォード紙。1枚だけでうまくいく自信がなかったのでw、2枚描く事に。建築物を描くのは好きなので大丈夫。

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◆3.マスキングインク(1回目)
白の点を最後に残すためのマスキングインクをポタポタ落とします。あっても無くてもどちらでも良いけど、賑やかになるかなと思って。どうせ描くならファンタジーをめざしましょう!

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◆4.下地塗り
建物や観覧車の光を塗っていきます。同じ絵の具なのに、上のアルシュ紙の方が強く色がでました。どんな絵になるかは、最後の最後まで描いている本人にも分かりません。

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今回使う絵の具は、「マッチベイシックカラー」 3色のみ。作品展に出すのに、初めて使う絵の具を使用するという、向こう見ずな私。 

「まっち絵の具のラインナップの中で、色の元である顔料の含有率が最も高く、一般の絵の具に比べて約3倍も含まれています。その高濃度の顔料を、独自の技術によって超微粒子にしたことで、圧倒的な透明感と鮮やかさ、伸びのあるなめらかな描き心地を実現しました。混色しても濁りが少なく、3色を混ぜ合わせても彩度がほとんど落ちません。」

と書いてあるように、キラキラして眩しい絵の具です!なのに一本286円というお安さ。そしてマヨネーズくらいなめらか。なめらかすぎて、下手に悩みながら調合をしていると、どんどん水に溶けて無くなります…。ぴえー!

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◆5.マスキング後(2回目)、空を塗る
観覧車や光部分にマスキングインクを塗ります。ほわーんとした光が浮き出てくるように、きっちり塗らずに、あえて柔らかく塗りました。

空の綿毛みたいな模様は、紙が乾く寸前に、水をポタポタと垂らすと、こんな模様がでます。水を落とすタイミングが早すぎると、流れてしまい、遅すぎると模様がでないので、意外と難しかったりします。

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◆6.水面,建物を塗る
水面は、映り込み部分を(カラフルな色)を残しつつ、まず、暗い色を縦方向に入れて、次に横方向に塗っていくという、自分で描きながら「難しいわ!('Д';)…こんなのやったことないわ」とブツブツ言いながら塗りました。 暗い色は塗り過ぎると汚くなるし、薄すぎるとコントラストが、はっきり出てこないので、程よい着地点を探っていきます。

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混色しても濁りが少なく…って書いてあるのに、その長所を台無しにするべく、暗い色をひたすら調合してきます。部屋の片隅で、暗い色を無言で調合するのは、なんとも言えない侘しさがあります。

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もう、自分が何色つくってるのか分からなくなりました。色づくりの極意は、最終的に「気合い」です。


◆7.マスキングを取る

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最後にマスキングを取ると完成!! 下地の色が浮き出てきました。こちらはウォーターフォード紙を使用したもの。柔らかい印象になりました。

ところで、子どもの頃、画用紙にクレヨンでカラフルな色を塗った後に、黒のクレヨンで上から塗りつぶし、最後に竹串で絵を描く…というのをやったことがありませんか?スクラッチアート(ひっかき絵)というのですが、今回の絵は、そのスクラッチアートの水彩画バージョンみたいなものでしょうか。


Carnival Nightバージョン

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こちらはアルシュ紙です。ライブ会場の様にギラギラさせました。エナジードリンクみたい。

Twitterにも書きましたが、この絵を描くときSEKAI NO OWARIのアルバムを聴いてて、Holy Nightバージョン は「スターライトパレード」で、Carnival Nightバージョンは「Death Disco」をずっと聴いてたら、こんな違いになりましたw 

以上、横浜みなとみらいメイキングでした~。
旅行になかなか行けない時期ですので、絵を見た方が、少しでも行った気持ちになれたらいいな~。そして来年は、皆が自由に行けるといいな!


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