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フィジカルメディアが伸びなくなってきているから、あえて今もう一度価値を考えてみる

こんにちは、しょごみです。お久しぶりです。
タイトルが長くてすみません。
今回は「フィジカル」をキーワードに書いていこうと思いますのでひとつよしなに。

フィジカルとは何なのか

そもそも音楽において「フィジカル」とは何を表すのか。ここから見ていきます。
音楽における「フィジカル」とは、CDやレコードなどの実体のあるメディアのことを言います。自分もこのような言い方をするということを最近知りました。
ここからは、音楽のデジタル化が進む中でのフィジカルメディアの行先を考えてみたいと思います。

デジタルメディアの特徴

この記事を読んでくださっている皆さまの中にもSpotifyやApple Musicなどといったデジタルメディアで音楽を聴くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらのメリットとしては、やはり値段というのは大きなものではないかと思います。パッケージがあるような作品を買うとどうしてもそれなりの値段はするために即決で買うという結論に至らないことが多々あります。しかし、デジタルメディアではこのような価格面での懸念が軽減され、それこそ学生の方でも手を出しやすくなります。これが結局音楽と人々の距離を縮めることになっています。その際たるものが「若者に人気の曲」という冠を被せたランキングだと思っています。それこそ「バイラルチャート」は現代音楽シーンにおけるヒットの起点になっています。デジタル技術を用いて誰でも音楽が聴けるようになった現在では、かつてCD主流の時代に起きていた「情報格差」が無くなりました。これによって様々な場所から情報を仕入れ、作品を聴くという流れが構築されました。ここからいわゆる「バズる」現象へと昇華しチャートに反映されるというのがバイラルチャートがヒットの起点になっている理由です。

日本の音楽市場とフィジカルの関係

話をフィジカルに戻します。
日本の音楽市場は非常に大規模なもので、世界2位の売り上げを維持しています。それでも総合的に見てみると、2007年から下降傾向が続いています。
これは日本が特にフィジカルが7割ほどを占めているという特徴があるためです。

ではなぜこのような傾向が生じるのか。
それは「アイドル文化」にあると考えています。48グループや坂道グループのCDにはいくつかのタイプが用意されており、基本の曲目に加えてプラスアルファのコンテンツが入っていることが多いです。さらには握手券や生写真などの「おまけ」と言える物が付いている事も多いです。一つの例として、10月に発売される日向坂46のシングルも通常盤に加えて限定盤が4つの形態で発売されることが発表されています。
このようないわば「おまけ」のような物が付随してくると、ファンの方は何枚も購入し売り上げを伸ばすことになります。

この商法はコアなファンに対しては非常にヒットするもので、中長期的なファンの確保につながってきます。ただ、このやり方で気をつけるべきは「買い占め」ではないかと思っています。握手券などの付加価値欲しさに少ない人数による買い占めることになりかねないのではないでしょうか。これもこの売り方に対するCDの役割だとは思いますがそれ目的になってしまいます。これが高額転売などといった劣悪的結末につながる可能性も否定はできません。どこかで限度を設けておかないとこれは加速するような気がします。

ここまで書いてきたことが何をもたらすのかというと、「熱量の裏返しと世間的人気の不釣り合い」だと自分は考えています。

マイナス面を書いてきましたが、自分の思いとしてはネットの発達によってCDと配信のハイブリッドなリリースが可能になった昨今において、「メジャーとマイナーの境界が曖昧になった」というものがあります。

どういうことかというと、先ほど書いたようにネットの発達によってリスナーが少ないアーティストでもリリースが可能になり、リスナーも新しいアーティストの楽曲を聴くことが容易になりました。これにより双方にとってハードルが下がりました。これは正直プラスマイナスどちらにも作用すると思っています。
今回はプラスに対して考察していきます。

フィジカルメディアの今後の活用についての考察

CDの価値が下がっているのであれば、あえて希少性を持たせるのも一つの手かなと思います。というのは、CDであればある程度の値段はしてしまいます。対して配信プラットフォームであれば低価格で作品を聴くことができます。そこで気に入ったリスナーがCDはじめフィジカルへと移行する動線が構築され、うまくプロモーションをかけることができればフィジカルの付加価値というものも意味を成すのではないかなと思います。

もう一つは「コレクション」としての立場。

自分もそうなのですが、形として残して楽しみたいと思う方もいらっしゃいます。各アーティストのジャケットや歌詞カードなど、凝っているところが多くあります。自分も東京事変の「音楽」を買い、家に届きパッケージと対面した際に感動さえ覚えました。むしろ威圧感さえ感じ、ドギマギしたくらいです。しばらく手に取ることすらできませんでした。ジャケットやパッケージにはそれくらいの力を感じています。こんな思いを抱く方は自分一人ではないと勝手に思っているのですが、このようなコレクション的意味合いもフィジカルならではなのかなと考えています。

終わりに

結びにかかります。フィジカルからデジタルに移っているから売れないのではなく、デジタルとフィジカルをリンクさせたプロモーションをすればフィジカルの売り上げはまだまだ伸びると思いますし、日本の音楽市場であれば尚更それは結果に直結してくると考えています。そのような日本国内の状況もあるためアーティスト自身でのプロモーションというのは必須になってきます。その例がプレイリストなどではないでしょうか。各種プレイリストへ入ることによってその曲が多くの人に聞かれることとなり、結果としてリスナー獲得につながります。そこからCDなどの購入へとつながればそれこそファンの確保と言えます。

今回は「フィジカル」に焦点を当てて書き記していきました。自分はフィジカルとデジタル双方に良さを感じているので、それぞれの共存が日本の音楽市場の特徴として伸びていくことを期待しています。今回もありがとうございました。

それでは。

しょごみ

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