見出し画像

【良記事紹介】不安やうつを無理に避ける人は幸福でなくなると判明


「不安を避けすぎない方がいい」は、経験的にも本当にそのとおりだな、と思った。ただ、

「その場で幸福を得ようとするのではなく、将来の幸福を求めて最善の行動を起こしている人は、ポジティブで人生の満足度が高い」

というのはちょっと疑問だった。

将来の幸福を求めるという発想は、裏返すと「今は幸福じゃない」ということを認めることになる。

こういう発想は「いま、ここ」の価値を相対的に下げてしまう。

「いま、ここ」の価値がさがると、「いまは途中なんだから、幸せじゃないのはしょうがない」という妥協が生まれる。この妥協によって、「いま、ここ」の幸福感はどんどん薄れていく。


「幸福な未来」を思い描いてはいけない、ということではない。

そういった想像は「いま、ここ」の自分が気持ちよくなるために、今まさに行われている良質な映画の上映会なのだ。

そんなステキな映画を、「そんな未来に向けて今、頑張らなくちゃ!」と、いまの自分を行動させるための動機づけに使ってしまうと、がんばれているときは、映画の主人公と自分を重ねてワクワクできるだろうけれど、うまくいかないとき、めんどくさいとき、「こんなステキな世界があるのに今の自分ときたら……」と、いまの自分を貶める材料になってしまう。

映画は、いまここに生きている私の生活を美しく彩ってくれるコンテンツであるべきだ。

まだうまく表現できないのだが、「いま、ここ」に自分を留め置き続けること。それは今目の前にある仕事やつくりかけのものに、そしてそれを受け取る相手に、真摯に向き合い続けることによってなされるのだと思う。そしてそのことに没頭できている状態のことを「幸福」というのじゃないだろうか。


読みたい本がたくさんあります。