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ChatGPTで「契約書の不利な点を確認する」

契約書は、ビジネスや生活において円滑な取引・トラブル防止など、重要な役割を果たしています。
しかし、専門的な知識がないと、契約書内に 自分が不利になる条項が含まれていることに気付きません。相手を信じて、よく内容を見ずに署名を行った後で「こんなはずでは・・」と泣きを見ることに。
この記事では、ChatGPTを使って契約書で自分が不利な点をチェックする方法を紹介します。

  1. ChatGPTは、有料版のGPT-4を使います。
    https://chat.openai.com/chat?model=gpt-4

  2. 契約書のサンプルとして、Google検索「業務委託契約書 サンプル filetype:pdf」で 一番上に表示された、
    https://houmu-bu.com/wp-content/uploads/2019/09/%E6%A5%AD%E5%8B%99%E5%A7%94%E8%A8%97%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%9B%B8%E3%81%B2%E3%81%AA%E5%BD%A2.pdf 
    を使わせてもらいます。

  3. 質問するのはたったこれだけ。
    例えば、業務を委託される(乙)立場であれば「以下の業務委託契約書の条項で、乙が不利になる点があれば教えてください。」と入力して、Shift+Enter で改行して、契約書の内容をコピペで与えます。
    (契約書内に機密情報が存在する場合は、削除及びマスクを行ってくださいね)


以下の点で乙が不利になる可能性があります。

  1. 第2条(受託者の責務)の3項目:この条項では、乙が本件委託業務に関して作成または受領したすべての帳簿、原簿、報告書等の資料の所有権が甲に帰属することが明示されています。さらに、本件委託業務遂行の過程で生じる発明や考案に関する知的財産権も、甲に帰属することが決められています。このため、乙は自分たちが開発した知的財産に対する権利を主張することができなくなります。

  2. 第6条(中途解約):この条項により、甲は●か月以上の予告期間をもって書面で通知することにより、本契約を解約することができます。一方、乙は、予告通知をしない場合でも、●か月分の業務委託料を支払うことにより、本契約を即時に解約することができます。乙はこの条件下で、自らが発生したコストを回収するために解約料を支払わなければならないため、不利になる可能性があります。

  3. 第7条(再委託の禁止):この条項では、乙は甲の事前の書面による承諾なく、本件委託業務の全部または一部を第三者に再委託することができないとされています。これにより、乙は労働力や専門知識が不足している場合でも、他の企業に業務を委託することができなくなります。

  4. 第9条(解除):この条項では、甲または乙が相手方の責に帰すべき事由により本契約上の義務を履行しない場合、相手方は本契約を解除できるとされています。ただし、解除をする際には、相手方に対して相当の期間を定めて書面による催告を行い、なお履行がないときに解除できるとされています。この条件下では、どの程度の期間が「相当」とされるか明確でないため、乙は不利になる可能性があります。

ChatGPTの回答をもとに契約書の内容を確認する事で、素人が ぱっと見で分からない (隠された)不利な点を見落とすことが少なくなるでしょう。
この結果を元に相手と契約内容を再交渉することも可能です。
あくまでも参考ですので、より専門的な知識が必要な場合は、弁護士の方に相談してくださいね。
(ChatGPTを使って、弁護士でもないのに 有償で相談を受けたりすると弁護士法違反になりますのでやらないように)


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