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事実と真実は違う

何かを明確にするときよく使う言葉の代表としてこのふたつは最も当てはまるものだろう。
しかし、このふたつの言葉の違いをどれだけの人が説明できるだろうか?
ネットで調べるとこのふたつには概ねこのような結果が出てくる。

事実 実際に起こった、または在する事柄。  

真実  嘘や偽りのない、本当のこと。まこと。

このようにしてみると事実はある程度、具体性のあるもののように見え、一方、真実はやや抽象的な印象を感じる。
最近、ミステリという勿れというドラマでこの事実と真実の違いについて主人公が話しているのを観た人はわかるだろう。
気になる人はぜひどこかで見つけてみてほしい。

ここでは私が教わった事実と真実について話していこう。
私は真実を違う言葉で教わった。
それは「解釈」である。
事実とは「今の気温は25℃である」など誰がどう見ても見解が一致する事象であるのに対し、解釈「真実」は受け取る相手によって多少、意味合いが変わってくるものである。
例えば「ホットコーヒー」の真実と言ったら「熱い」というのが一般的だろう。
しかし、普段からホットコーヒーを飲んでいる人からするとちょうどいい温度、または少しぬるいと感じることもあるだろう。
時間が経てば当たり前だが冷たくなる。
しかし、それでもホットコーヒーはホットコーヒーである。
つまりそのホットコーヒーが熱いのかぬるいのかは、それを判断する人にもよるし、そのとき何と比較したかという基準によっても違ってくるということなのである。

ここで真実と事実をうまく使い分けた、ある会社について少し話をしよう。
そこはビールを作る会社でとあるライバル企業とシェア1位の争いをしていた。
どちらも【うちのビールのほうがうまい!!】や【こっちのほうがコクがある】といった味に関する売り文句で営業を掛けていた。
これは今回の話の【真実】にあたる部分の話をしている。

ところがとある会社は宣伝の仕方を変えてきた。
その方法は【うちが最も早く醸造所からお店に並べています】という時間で明確に比較できるものだった。
これでこの会社は自社のビールがいかに新鮮かをお客さんに伝えることが出来たわけである。

このふたつを明確に使い分けていると自分と相手の意見の相違があったときそれが事実だった場合、どちらが正確か確認することが出来るし、真実なら受け取り手によって多少の差があることを認識できる。
それだけでも相手とのコミュニケーションがしやすくなるし、余計な負担を削減することが出来る。

普段あまりこのふたつの言葉の違いを気にすることはないと思うが今後はこの違いを意識しながら物事を考えるようにしてみると良いでしょう。


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