ベゾス、ザッカーバーグ、ゲイツ、三木谷氏が出資するベンチャーキャピタルVillage Global

北米を中心とした資金調達状況を日々調べつぶやいております。(@mita_haru_hana)

2019年に入りOntic Technologies, Darkstore, Synapse Technologyなどの企業がVillalge Globalから資金調達をしていました。

Village Globalを調べてみると興味深い点がいくつかあったので記載します。

1.Village Globalとは

Village GlobalはProdcut Huntの1号社員Erik Torenberg、元LinkedinのBen Casnochaなどによって運営されるベンチャーキャピタル(VC)。既にファンドサイズとして$100Mあるようです。

Village Global is an early-stage venture capitalfirm backed by some of the world's most successful entrepreneurs.

サイトのトップページにあるように、最も特徴的なのはビル・ゲイツ (Microsoft)、マーク・ザッカーバーク (Facebook)、ジェフ・ベゾス (Amazon)、リード・ホフマン (Linkedin)、三木谷浩史 (楽天)、ジェリー・ヤン (Yahoo)など著名な起業家がLP(Limited Partner)出資していること。

起業家だけでなく、元Google CEO エリック・シュミット、ウォルトディズニー CEO、BloombergのFounder、アメリカンエクスプレスのCEOなどトラディショナルな企業の経営者もLPに名を連ねています。

Village Globalの最大の特徴は、これらのネットワークを活用できること。
サイトの写真を見る限りエリック・シュミットとリード・ホフマンが積極的に参加しています。

Andreessen Horowitzが様々な事業開発機能を提供したり、GVがデザイン面での支援をする中、VillageGlogalはネットワーク支援を全面に押し出しています。

出資のターゲットはシードを中心としたアーリーステージのベンチャー。

少し古い資料ですがKPMGのレポートによるとSeed, AngelラウンドなどのEarly Stageへのベンチャー投資は2015年以降減少しています。

引用:Venture Pulse Q4 2017 Global analysis of venture funding - KPMG Enterprise

著名VCが有望なスタートアップを引きつけるために今後はアーリーステージをターゲットにしたVCの設立やスタートアップスタジオが出来ていくのでしょうか。

既にいくつかのVCはスタートアップスタジオを作りスタートアップを早い段階から発掘をしようとしていますね。

著名VCが運営するスタートアップスタジオ
・First Round CapitalのDorm Room Fund
・General CatalystのRough Draft Ventures

2.Village Globalの投資先

2019年に入り4社に投資しています。
Seedが3社、Series Aが1社とアーリーステージに投資しています。

・データプラットフォームのCrossbeam (Seed)

・社内リスク管理サービスのOntic Technologies (Seed)

・危険物同定ソフトのSynapse Technology (Seed)

Synapse Technology Corporation | Artificial Intelligence for a threat-free world

・オンデマンドフルフィルメントのDarkstore (Series A)

Darkstore

・その他の投資先はポートフォリオページに掲載されています。

Village Global VCPortfolio - Village - Early Stage Venture Capital Backed by Some of the World's Best EntrepreneursPortfolio - Village - Early Stage Venture Capital Backed by Some of the World's Best Entrepreneurs

3.アクセラレータープログラム Network Catalyst

Village GlobalはNetwork Catalystというアクセラレータープログラムを運営しています。

アクセラレータープログラムに採択されたスタートアップは株式7%と引き換えに、3ヶ月の支援、150Kの融資を受けられます。 

プログラムへの応募時に１０の質問に回答します。
＊意訳のため詳細は原文を確認ください。

1.What's the 1-line descriptor for your startup? (200文字以内)
事業、会社を1行で言うと？

2.What need or opportunity do you address? (200文字以内)
どんな市場ニーズ、機会を狙っている？

3.What’s your unique insight, approach or advantage? (200文字以内)
独自の視点、アプローチ、アドバンテージは？

4.How big is the market? Walk us through how this becomes a $100M revenue business.(300文字以内)
市場はどのくらい大きい？
どのように100億円規模のビジネスになる？

5.Why did you decide to pursue this? What, if any, relevant background do you and/or your team have?(300文字以内)
なぜそのビジネスを始めようと思った？
そのビジネスは過去の経験、バックグラウンドとどのような関連がある？

6.How will you attract users? (200文字以内)
どうやってユーザーを引きつける？

7.How do you...or will you...earn money? (200文字以内)
どうやって収益をあげる？

8.What competitors or alternatives matter? How are you different & better?(200文字以内)
競合、代替市場は？競合とどう違ってどこが良い？

9.Who or what worries you? What keeps you up at night? (200文字以内)
心配事はなに？

10.Which best describes your stage as a startup?
どのステージにいる？

ベーシックな質問が多いですが字数制限で簡潔に応えることが求められています。設問8の競合との違いについて200文字で答えるのは難しそうですね。

Network Catalystの詳細はこちらです。

以上、Village Globalについて書いてみました。

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