遊びとかたづけの間に〜good transition
transition=転換
活動と活動の切り替わり、遊びとご飯、1日の終わりetc.
よい転換(good transition)について、色々考えてみました。
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幼稚園文化で仕事をしていると、室内遊びが終わるときには、ピアノが鳴って「おっかたづけ〜♪おっかづけ〜♪」なんて歌が始まります。
外遊びでも、「○○ぐみさーん、おっかたづけー!」なんて、子どもたちが斉唱しながら、クラスメンバーを回収に来ます(笑
年長になると、「時計の針」を見ながら遊ぶことができます。
でも、時間を気にしながら遊ぶのには、なんだか抵抗があります。
時間を見て、自分でスケジュール管理をする??
幼児期にはまだ早いのかもしれない。小学校への準備?
むしろ、今は、時間を忘れて遊びに没頭してほしい!
息子たちのおかげで、シュタイナー幼児教育のことを少しずつ学び、園の様子を見てきたところ、遊びと片付けの間には、
先生の「歌」だったり、「鐘の音」があるようです。
北海道のひびきの村のサマープログラムで伺ったお話では、先生がカーテンを開けるのを見ると、「あ、そろそろ次の時間だな」と察する子がいるとか。
他にも、おやつを作る音、パンが焼ける匂い、先生が手仕事を片付け始める様子などが切り替える合図になっている様子。
自由な遊びの時間に、「子どもの世界観」が広がっているとしたら、
大人の都合で急に踏み込まれるのは、子どもにとって不快だし、不安だと思う。(むしろ、不快だと思うくらい没頭してほしいなぁ)
夢中になっている遊びを、瞬時に手放す・・・というのは、なかなかつらい。
・あ、そろそろだな。
・時間がきたぞ。
・よし終わりにしよう。
と、遊びの終演を迎えるのには、3ステップくらいありそうです。
大人が学ぶワークショップや対話の場でも、
「そろそろ話をまとめてくださいね、あと1分ほどで全体で集まります」
と、予告があると安心しませんか?
急に、
「はい!おしまいです!集まってください!!」と言われると、
「えーーーー!!いいところだったのにーーー!」ってなります(笑
シュタイナーの幼児教育の美しさは、片付けの中にも遊びやファンタジーがあること。
使った布を、歌いながら畳んだり、その布にアイロンをかけたり。
散らかっている木の実を拾い集めるのも、リスたちが仕事しているみたいで、なんだか楽しいですよね。
そして、準備ができた子からトイレに行ったり、手を洗ったり・・・。
そんな「ゆるやかな転換」が素敵だなぁと思っていますが、
これは生活や遊びのリズムができているからこそなんだと思います。
リズムある生活=安心感
その中で、子どもは活動に集中したり、そこで創造力を発揮したりできる。
毎日自由に過ごす・・・ということよりも、
「自由に過ごせるようになるために、リズムのある生活の中で過ごす」
と、いう感じでしょうか。特に幼児期の話。
リズムの中には、1日のリズム、一週間のリズム、季節のリズムなどがあり、
家→園、園→家、あそび→ごはんなど、色々な場面の変わり目があります。
長男は、まだ「曜日の名称」やカレンダーの知識を持っていないけれど、
「あしたは、ねんどの日なんだ」とか、週始めは「おさんぽ」とか、わかっています。
今朝も、「きょうはえのぐのひー!」と、うれしそう。
幼稚園に行く前に、その日の活動がわかっている安心感と期待感っていいなぁ。
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ちなみに、"Good Transition"という言葉は、
先日お話を伺ったリッケ・ローセングレンさんが講演の中で使っていた言葉。
そのときのnote↓