栗城理一

今まで自分は組織の歯車でした。疲れたので組織を辞め、これから自分らしいことをしようと思…

栗城理一

今まで自分は組織の歯車でした。疲れたので組織を辞め、これから自分らしいことをしようと思い、日常のあれこれや頭に浮かんだ話を書いていくことにしました。孤独であることを嚙み締めつつ、世の人たちと程よく結ばれ、小さく、ゆっくりとではあるけど、ハーモニーを奏でられれば、と願っています。

最近の記事

群と孤灯

敵基地攻撃よりも恐怖と欠乏をなくすこと   7年前に、安倍政権による強硬的な国会運営のもと成立をみた「安全保障関連法」(安保法)は、集団的自衛権を一部に採り入れたものだった。〈集団的自衛権〉とは、同盟国への武力攻撃を自国へのものと見なし、これに自衛権を行使できるとするものだ。憲法9条が容れるのは〈個別的自衛権〉、すなわち日本が直接攻撃されたときのみ自衛権を使えるという通念を、この法律は大きく変えた。  本年12月16日、岸田内閣は、安保法と並び日本の安全保障政策を根本か

    • 《群と孤灯》                      憲法樹(けんぽうじゅ)に鳥はうたう

      国葬は誰のために、何のために   私は国葬に反対だ。もし挙行すれば、日本は尚(なお)のこと破滅に向かっていくかもしれぬ、そうとさえ思っている。  【国葬に反対する3つの理由】  なぜ反対するのか。いろいろある中、4つほど述べておきたい。  まず、安倍元首相の政治につての評価が、現時点では定まっていないことだ。毀誉褒貶、いろいろある。国葬の対象になるのだろうか。  たとえば、集団的自衛権合憲を閣議決定し、翌年、安保法を強行採決により成立させた。日本の

      • 群と孤灯——憲法樹に鳥はうたう

        【投票を前に9条について考えた】                             柊 嘉六  いま参議院議員選挙が告示されている。この選挙は、いつになく重要なものだと思う。  ご存じのように、国会には参議院と衆議院がある。参議院は、議員の任期は6年。ただし、半数ごとに改選していく。3年おきに議員の半分が任期を終え、次をえらぶ選挙がおこなわれる。だから、前回の選挙は3年前で、次は3年後だ。  一方の衆議院では、任期は4年。ただし解散がある。大きな問題が起こった時な

        • 《群と孤灯》

                                  栗城 理一      第2話 野党に捧ぐ  【開戦前夜と安保法成立前夜】  今年の12月8日は、日本がハワイ真珠湾を奇襲攻撃し日米戦争がはじまってから80年目にあたる。  あらためて書くまでもなく、この戦争は日米の国力の差を無視した無謀な戦であった。今年亡くなった作家の半藤一利の指摘では、開戦前、海軍は天皇にみせる資料を都合よく書き換えていたそうだ(「半藤一利 語りつくした戦争と平和」)。  今の

          シリーズ  《群と孤灯》

                     第1話 衆議院選挙で投票する意義               あるいは、憲法の太陽系を壊す惑星の寓話   【70年前の選挙で『村八部』になった女子高生の家】  家の前がバス通りなので、このところ毎日のように選挙カーがやって来ては候補者名やら政党名を連呼して行く。辟易とするが、これは公職選挙法が原因らしい。選挙期間中は演説会場以外での連呼行為に制限があって、車上か

          シリーズ  《群と孤灯》