性衝動の魔力5

 さて、性関連行動に及ぶ際に、交感神経の働きが優位となって前頭前野の機能を低下させ、冷静なときと異なる思考や判断に陥る可能性が高まるということを前回記載しました。


 今回は、性関連行動は自律神経系とは異なる神経系のメカニズムに支配される側面もあるということについて記載します。前回、若干書きましたが、報酬系がヒトの冷静な思考や判断を著しく阻害する場合があります。「依存」が形成されると、ヒトはそれにとらわれてしまい、社会生活さえもできないほどになります。もはや認知のクセというレベルではなくなってしまうのです。


 性依存症については、「マンガで知る」ことができる時代になったようです。期間限定ですが、30話まで無料で読めるマンガもあるようです。
リンク先から無事戻ってくることができた自制力のある方のために、依存の神経生物学的基盤について、2010年に日本生物学的精神医学会誌21巻1号に掲載された論文へのリンクを貼っておきます。


[薬物依存の神経生物学的基盤]


薬物への依存に関するものですが、基本的にはギャンブルや性についても同様の生物学的基盤を持つものと考えられます。詳細については、いずれ機会を改めて取り組みたいと思っています。

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