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#357 [宗教] 儀礼と修行にほとんど価値を置かないヒンドゥー教から派生した宗教の一つ。

第51週 第7日(日)宗教「シク教」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は宗教「シク教」です。

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本の要約

シク教は、15世紀のインドでグル(師)・ナーナクが開いた宗教だ。ナーナクは、38歳のとき、慈悲深き唯一神のみが存在するという啓示を受けた。この神は、「イク・オンカール」と呼ばれる。

シク教の中核にあるのは、すべての人間は平等だという深い信念と、インドにはびこるカースト制度の否定である。かつてハンセン病患者はほとんどの人から、彼らは罪人であって神の罰を受けているのだと信じられていた。しかしシク教徒は、神が人間を罰するとは考えないので、ハンセン病患者が治療を受けられる場所を作ったのである。

シク教徒は、時間は円環構造をしており、霊魂は使徒再生の循環の中に捕らえられていると考えている。この循環は、人間の自己中心性(傲慢、怒り、欲望、執着、貪欲)によって進んでいく。この自己中心性を取り除いて悟りに至れば、この循環を破ることができる。しかし、悟りは神の恩寵によって与えられると信じられており、人が自分の行動によって到達できるわけではないとされている。

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今でも根強い人気の宗教

シク教は世界で5番目に信者の多い宗教で、約2400万人の信者がいる。日本でも少数だがコミュニティがあるそう。

1430ページにも及ぶシク教経典『グル・グラント・サーヒブ』は、英語に翻訳され、インターネットでも公開されている。

経典専用サイトがあるのは面白い。現代にもしっかりと対応しようとする気概が伺えて良い。

シク教徒の特徴として、喫煙とアルコールの摂取、および不倫を禁じられている他、体に生えた毛髪を一切切ってはならない。また、シク教を象徴する5つのものを身に保つべきとされている。ターバンに覆われた長髪、くし、鉄の腕環、懐剣、膝上までのパンツ。男性はシン(ライオン)、女性はカウル(王女)という名前を持つ。

今では、そこまで規律を守る教徒も減っているらしく、髪の短い女性も多いのだとか。意外とざっくりしてるのね。でも、名前にシンとカウルが入っていたらシク教の人と覚えていてもいいかも。


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