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#352 [文学] リアリズム的だけど幻想的な特徴をもつ芸術運動

第51週 第1日(火)文学「魔術的リアリズム」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は文学「魔術的リアリズム」です。

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本の要約

「魔術的リアリズム」という言葉を最初に使ったのはドイツ人芸術家のフランツ・ローで、彼は1925年、世界をリアリズム的に描きながらも、同時にシュルレアリスム的あるいは幻想的な特徴を持った新たな私学芸術運動をさすのに、この言葉を用いた。

このジャンルの特徴は、登場人物がこうした超自然的な出来事を珍しいとか普通でないなどと考えず、驚嘆するでも感嘆するでもなく、淡々と目撃するという点にある。

■このジャンルの代表作
・ガブリエル・ガルシア=マルケス「百年の孤独」(1967年)
・ガブリエル・ガルシア=マルケス「コレラの時代の愛」(1985年)
・イサベル・アジェンデ「精霊たちの家」(1982年)
・ラウラ・エスキベル「赤い薔薇ソースの伝説」(1989年)
・ジョルジェ・アマード「聖人たちの戦い(仮)」(1988年)
・サルマン・ラシュディ「真夜中の子供たち」(1981年)
・トニ・モリスン「ブラヴド」(1987年)
・村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(1995年)

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魔術的リアリズム

一見ファンタジー小説にも似たような特徴をもっているが、同じではない。ファンタジーやサイエンスフィクションは、現実とは別の実在や世界や未来を舞台としているのに対し、魔術的リアリズムの作品は現実世界にしっかりと足をつけている。

シュルレアリスム

芸術ではサルバドール・ダリが有名な作品を残している。
現実では固い物質を絵画の中で柔らかく表現していたりと、非現実的に描くのがシュルレアリスム。魔術的リアリズムはこの特徴を兼ね備えた、新たなジャンルなのだろう。

村上春樹という私でも耳にしたことがある作家がこういったジャンルを執筆しているということに驚いた。
読んでみたくなる。


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