#181 [哲学] 僕たちは生まれたときから社会契約を結んでいる。
第26週 第6日(土)哲学「社会契約」
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。
今日は「社会契約」です。
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本の要約
社会契約とは、政治制度の起源と正当性を理解するため政治哲学で用いられる概念だ。
■社会契約説
過去のある時期、人類には政府も法律もなかったと仮定する。この最初の人々は、自分たちの身体の安全を確保し、経済的繁栄の条件を生み出すため、ある合意を結んだ。法による安定・安全と引き換えに、すべての人が、もともと自分が持っていた自由の一部を政府に譲渡したのである。
イギリスの哲学者トマス・ホッブズは、人々が採るべき唯一の合理的な選択肢は、社会契約を結んで権威を支配者に与えることであると説いた。政府が存在する以前の生活(自然状態)はあまりにもひどく、よって、支配者がどれほど暴君で専制的であろうとも、かれに支配されたほうが自然状態のままでいるより望ましいという。
イギリスの哲学者ジョン・ロック(1632~1704)は、社会契約は、個人の生命・自由・財産に対する権利も尊重しなくてはならないと説いた。
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現代でいう自然状態とは
私たちは生まれたときから社会契約を結ばれる。出生届をして住民票をとって社会というコミュニティの一員として受け入れてもらえるようにしっかりと手続きをする。
なぜそんな面倒なことをしないといけないのか。
そうすることで保険証の発行や、住民票など、一定の安全が政府によって保証されるからだ。
私たちは政府がいない世界で生きたことがない。だから自然状態がどれほどひどいものか想像で話すしか無い。
現代でも自然状態に近い人っていると思う。例えばホームレス。保険証を持っていないひと。こういった人たちは社会契約の世の中では非常に弱い立場にあると言える。
見方を変えればホームレスの人たちは、社会契約を結んでいないので本当の自由を手に入れているとも言える。
しかし、世の中が社会契約を結んでいるひとが多数なのでどうしても行きづらいものになってしまう。
どっちにしても本当に自由なんてものは無いのかもしれない・・・