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#314 [哲学] 人間の実存を哲学の中心におく思想的立場

第45週 第6日(土)哲学「実存主義」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は哲学「実存主義」です。

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本の要約

実存主義とは、ジャン=ポール・サルトル(1905~1980)やベール・カミュ(1913~1960)など20世紀フランスの一部哲学者たちの思想を説明するために作られた言葉だ。

20世紀の実存主義者は多くの思想家から影響を受けていたが、そのひとりにデンマークの思想家セーレン・キルケゴール(1813~1855)がいる。キルケゴールによると、信仰を得るには、不合理とはわかっていても自らの意思で不条理に飛び込まなくてはならない。しかし、人が本来の自己を見失って絶望に陥った場合、その絶望から抜け出すためには、宗教的信仰に頼るしかないと考えていた。

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「嘔吐」(1938年)

サルトルの著作の中で最もよく知られている小説の一つ。
ある絶望した研究者が事物や境遇によって彼自身の自我を定義する能力や理性的・精神的な自由が侵されているという確信に至り、吐き気を感じさせられる様子が描かれている。

「世界は不条理であり、意味などない」

「異邦人」(1942年)

カミュの有名な小説。
主人公ムルソーが、特に理由などないのにアラブ人青年を殺して死刑を宣告される。死刑の日が近づく中、ムルソーは自分の人生と、殺人に対する責任について考える。

「今日、ママンが死んだ。」

私たちが実在する意味とは

ゲームやアニメではこんなものがたまにある。
クローンや主人公のコピーとして生まれて、何も知らずに日々を過ごしていたコピー人間がいて、ある日自分が誰かのコピーだと知ったとき、自分自身が人間の実験台だったことを悟る。

こうなるとクローンとして生まれた意味は実験による生体。人間のために生まれたようなものである。

じゃあ、人間は何のために生まれてきたのか。
未だに誰も答えがわからないが、このクローン人間のように、知らないほうがよかったような真実かもしれない。

サルトルやカミュの小説のように、実存主義に明るい未来を感じられないのは良くないことだと思う。目を背けるのは良くないが考えすぎるのはもっと良くないと感じた。


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