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完全に機を逸した、第61回宣伝会議賞 グランプリ予想 〜シルバー賞&学生賞編①〜

第61回宣伝会議賞の贈賞式とグランプリ発表から早1週間。

毎回、贈りびとさんが事前投票、事前発表で開催している「グランプリ予想企画」に参加しているのですが、今回は自分もファイナリストにノミネートしていたこともあり、結果を見るのが怖かったので参加を見送りました。でもギリギリまで参加しようか迷っていて、自分なりに予想は立てていたので、せっかくだから所感も添えて発表してみます。

実際の結果はコチラから


ちなみに、自分は盛大に外しております(笑)

と、いうわけでシルバー&学生賞の予想から。

シルバー賞(予想)①

こんなことなら、同じ苗字の人と結婚すればよかった

TOPPANエッジ
“TOPPANエッジ AIRPOST”を検索したくなる、
「動画広告内でキャラクターが言うセリフ」のアイデア


いきなりですが、グランプリ予想はこのコピーともう1本との2択でした。
なぜゴールドじゃないと言われたら、カテゴライズの難しさだけです。(この課題のカテゴリーが動画広告だったため)
見た瞬間、この言葉の持つ強さ(ここでは重さと言っていいかもしれません)に脱帽しました。
しあわせの象徴であるはずの結婚、確かに言い方は悪いですが、ある程度妥協しなければいけないのも事実。でも同じ苗字の人から選んで結ばれてしあわせになれるかと言われたら、確率としては相当低いはず。
それでも「同じ苗字の人と結婚すればよかった」と言わせてしまうこんなこと(=個人情報の変更の手続き)の厄介さがわかりやすく、そして力強く伝わりました。
夫婦別姓の是非や、男女格差など、社会問題も考えさせられる、とても秀逸なコピーでした。



シルバー賞(予想)②

困りごとはだいたい、
誰かがもう困ってくれている。

損害保険ジャパン
Z世代を中心とした多くの方々に、
Webサービス「SOMPO Park」への
アクセス・会員登録を促すアイデア

何か困ったとき、具体的な内容をインターネットで検索すると、同じ内容で困っている人の発信だったり、その解決策が結果として出てきたりした経験、誰しもあるのではないでしょうか。
このコピーを見た瞬間、ハッとさせられると同時に、確かに自分にも経験があるという共感を覚えました。
このコピーは整えたり、言い方を変えたりとできるかもしれませんが、おそらく作者が最初に浮かんだフレーズにいちばん近いものを意図的にそのまま採用したような気がします。だから澱みなく最短速度で腑に落ちる。これまた秀逸なコピーでした。



シルバー賞(予想)③

笑われた夢は、おもしろい夢だということだ。

コーレ
働く人の挑戦心を駆り立て、
新規事業の立ち上げや
ユニークな企画提案などの挑戦を促すアイデア


読んだ瞬間に、「笑われた=おもしろい」って当たり前じゃないかな?と一瞬考えさせられるいい違和感がありました。けど、少し考えれば「笑われた=馬鹿にされた」だと気づきます。
あらためてこのコピーのシチュエーションを考えてみると、語った夢を笑う人の心理はきっと「なにをそんな夢みたいなことを」と思って笑うのでしょう。「夢みたい」ということは、「実現したらきっとおもしろい、でもできっこない」と思うからこそ笑う(おもしろくなければ相手にもしない)。目にとまって考えさせられて、そして納得する。まさにキャッチコピーだと唸りました。


シルバー残りと学生賞まで、と思ってましたが、久々にnoteなんて書くので疲れました(笑)

審査と言っても、人が人である限り、絶対の価値観なんてなくて、どうしても主観や好みが入るのは仕方ないと思っています。審査員が変われば結果も変わるし、時代が変われば、課題が違えば、応募者が違えば…etc.
そんな奇跡的なめぐり合わせの中で競い高め合う、そんな宣伝会議賞が僕は大好きです(今はまだもうコピー書きたくないくらい疲弊してますが)。

続きは、また遠くないうちに。

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