令和3年春、社会人30年にしてヤモリデビューする
元ボーイング737メカニック・天草の柑橘生産者の筒井洋充です。
早くも葉桜になりつつある天草、すでに私の住む集落では田植えが行われており、汗ばむ日も出てきました。
私が飛行機の整備士として社会人をスタートしたのは、平成3年(1991年)の4月。そのちょうど30年後である、令和3年4月。新社会人ならぬ、新家守(ヤモリ)デビューします。
家守って何?
家守とはかんたんに言えば、家の管理をする人のこと。今年の春から、天草の自宅をADDressに登録し、そこの家守もすることになったのです。
すでに多くのメディアにも取り上げられているのでご存知の人も多いかと思いますが、ADDressは月額4.4万円(税込)〜で多拠点生活を実現できるサービス。
最近では、NHKのクローズアップ現代でも特集されており、皮肉にもコロナ禍で利用は増えているようす。
サービスそのものは、ADDressの公式サイトを見ていただければと思いますが、今回は私が家守になろうと思った理由を書いてみます。
ADDressはコロナ禍の光になるか?
ADDressというサービスそのものは、1年ちょっと前から認知はしていました。
古巣のANAがADDressと提携し、飛行機も割安に利用できるサービスを始めるというニュースを目にしていたからです。
そして、コロナ禍で観光客が大きく落ち込んだ昨年夏、熊本県のニュースで県内にADDressの拠点ができたことを知りました。
そして今年の、2月下旬。連れがめずらしく熊本で人に会ってくるという。相手はアドレスホッパーというらしい。何それ。
?マークが頭に浮かんだ状態で、戻ってきた連れから話を聞いてみると、なるほど。
そんなにADDressは成長しているのかと驚きました。1年ちょっと前から時折見聞きしていた存在が、ここにきてクローズアップされた感じです。
コロナ禍以降、予約どころか閲覧数そのものもどんどん下がっていくAirbnb。天草市の修学旅行生の受け入れ事業ももちろんなくなって、ふぁおの宿はGo Toに登録したものの開店休業状態にありました。
柑橘の出荷が落ち着いてくる春以降はどうするか。そう思っていた矢先の出来事だったので、いろいろ調べた結果、ADDressに登録してみることにしたのです。
どうして家守に?
ADDressの拠点提供の入力フォームを送信して約1週間後に担当の方とミーティング。聞けば、ますますおもしろい。熊本県でADDressの拠点となるには、旅館業の免許が必須でもあったので、ふぁおの宿はその要件を満たしていました。
連れも「やってみれば」ということだったので、晴れて家守になることが決まりました。
クローズドなつながりで「レジャー」から「ステイ」へ
これまで、ふぁおの宿のメインのお客様は外国人観光客でした。海外を中心とした観光客との接点は、非常に有意義だと感じていたものの、リピートしていただく可能性はほぼないだろうと考えていました。観光はあくまで旅行だからです。
その点、ADDressなら施設を利用するのは限られたADDress会員。施設の数も限定的なので、同じ人がリピートで、それも何泊も滞在してくれるのではないかと思いました。
これは単なる収益の話ではありません。
屋号のfao agrocommunicationには、農業を通じて、この地を訪れた人と交流するという意味を込めています。そうした思いがあって、みかんの栽培と販売だけでなく、みかん木のオーナーなど人が訪れる仕掛けにも取り組んでいるわけです。
そして、交流の対象は私たちだけでなく、地域も含めて。
人の移動に制限のあるコロナ禍では、一定のクローズドな関係を作ることが重要になってくると思います。ADDressの家守は拠点でイベントを開催したり、他の家守と連携したりすることも推奨されているので、いわゆる民泊よりも屋号に込めた想いを形にできる可能性が高いのではないかと思っています。
ふぁおの宿のADDress施設としてのスタート4月20日を予定しています。
思い立ったが吉日、細かなことは走りながらといことで、「家守」というもう一つのADDressLifeを歩み出します。
※ 2部屋あるので、Airbnbの民泊も継続していきます。
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