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今日の一人 ~沖正弘~

写真は名古屋・鶴舞公園の紅白の蓮。蓮は不思議な花で、
満開を見るためには7月の初旬~中旬、しかも午前中の早い
時間帯でないと開いている姿を満喫できない。午後になると
蕾の状態に戻ってしまうのである。

沖正弘(故人)は、日本にヨガをもたらした第一人者。その
ヨガのシンボルが蓮である。蓮華座、という座法もヨガの
重要なポーズである。
※結跏趺坐で両手を膝に、親指と人差し指で輪を作り他の3本
 の指を自然に開く。瞑想に適している。

沖正弘は、第二次世界大戦中、参謀本部の特別諜報員としての
必要上、東西医療法と各種教宗派の修行法の特別訓練を受け、
モンゴル、中国、インド、アラビア各地に赴いた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E6%AD%A3%E5%BC%98

特にインドにおいて、ヨガの神髄に触れ、仏教の思想と融合した
沖ヨガを提唱し、静岡県三島に修道場を設けた。自著によると、
大腸癌を患っていたが、修行で克服した、と記されている。
※「眼がよくなる本―ヨガの秘法であなたの近視も必ず治る」

実は、筋金入りの近眼の私もこの本のタイトルに惹かれ、就職前
の2週間ほど、上記の三島道場で修行した。経験者はあまりいない
と思うので、ご紹介してみる。

私もそうであったが、ヨガ道場、というと極度の柔軟性を必要
とする様々なポーズを習得する修練の場、というイメージが
強いのではないだろうか。実際、入門?してみると、ポーズ
の修練はほとんどなく、主に以下の3つを学ばされる。
・瞑想
・読経(主に般若心経)
・トレーニング
後は生活習慣の改善、であろうか。合言葉は、
・「感謝 懺悔 下座 奉仕」
である。

まいったのは食事。肉類・魚類一切抜き。朝は味噌汁一杯、
夜は蕎麦かうどん一杯、昼は玄米少々とおかず数品、であり、
水分はきちんと取るように指導されるが、とにかくお腹が空く。

朝はマラソンの後、温水と冷水を交互に浴びるシャワー。
睡眠時間もあまり多くなく、昼は結構ハードなトレーニング。
一例を挙げると、「膝小僧歩行」。膝立ちの姿勢から、両足首
を両手でそれぞれ掴んで、膝小僧だけで歩くのである。しかも
前進だけでなく、後進も。これをいきなりできる人は凄い、と
思う。私も身体能力にはかなり自信があったのだが、これは
最初全然できずに愕然としたものである。その後、練習を積んで
できるようになったが、少しさぼるとできなくなる。

肝心の沖正弘導師との接点であるが、結構な指導料をお支払い
して、個人別にポーズ(というより体操)をご指導いただいた。
それが上記、膝小僧歩行よりもさらに困難。
(そんなんできるか!)と思いつつも一礼して退席した。
修行を終えてから、頑張ってトライしたが、できるようになった
のは一瞬で、これもほんの少しでもさぼるとできなくなる。
諦めた。

道場にはかなり重い症状を抱えた方達もいらっしゃったが、
私の見る限り、「劇的に回復」、という現象はほとんど観察
できなかった。私の近視もほとんど改善されず。それでは何を
学んだかと言うと、次のことわざに集約される。

God helps those who help themselves.
(天は自ら助くる者を助く。)

結局、自分自身で真剣に考え、実際に取り組み、良いと感じた
ものは「倦まず弛まず」続けるしかないのである。それでは、
2週間の修行で何も会得しなかったか、というと、頭に刷り
込まれた教えは、今でも何点か実践している。

・野菜摂取の重要性、ただし葉物は体を冷やし、根菜は体を
 温める。
・3白(白砂糖、精製塩、漂白(精製)小麦粉・白米)を控える。
 ※小麦粉、白米を避けるのは難しい
・肩甲骨の間を狭める(真ん中に引き寄せる)ことを意識。
 などなど。

内容的に「今日の健康」との合併号のようになってしまったが、
インド人が奇抜なポーズを見せびらかす、というイメージを
払拭させ、国内に本物のヨガを普及させた沖正弘導師は、
やはり偉大な人物だと思う。

お茶うがいの輪を広げてコロナを収束させたい!
https://note.com/from_free/n/n406bc5302094
https://note.com/from_free/n/n98097eb72720

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