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今この時代の、感性の使い方

外は春の嵐ですごい雨。
雨の音っていいなあ。

最近「!」となった出来事が立て続けにあったので
アートと仲の良いキーワード
「感性」
について考えてみる。

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最近アートで「感性」を磨くことが、ビジネスシーンで注目されているらしい。

複雑化する時代、「美意識」がビジネスの羅針盤となる [山口周]

わたしたちはよく会話の中で
「センスあるー!」
「センスなーい」
とよく言うけれど
あれを意訳するとつまり
「感性があるー!」
「感性なーい」
ということになる。
(感性という言葉は本来日本語にしかないと聞いたこともあるけど)

でも、「感性」を辞書でひくと

かんせい【感性】印象を受け入れる能力。感受性。また、感覚に伴う感情・衝動や欲望。 「—に訴える」

そう。
感性がない人なんていない。
毎日着る服を選んで、組み合わせて
ピン!ときた投稿にイイネする。
みんな感性はちゃんと持っている。

でも、最近は
ある物体を前にして
目で見て、におい、音、質感、空気感を肌で感じて
「美しい!」と感動しなくても
その物体は美しい(と言われています)よ、と誰かが教えてくれる。
何度も練習して失敗して
苦労して体得する技術の代わりに
100円あれば簡単な作業で済むツールが手に入ったりする。

このめちゃ便利で効率のいい時代
増えているのは、感性がない人ではなくて
感性を「使わない」暮らしなのだと思う。

じゃあ感性を「使わない」暮らしがどんどん進んだらどうなるだろう?

まず、会話の中で主語が「わたし」でなくなる。
第一人称で語ることが減り、人のせいにしやすくなる。
身の回りにあるものに不感になって、利便性や効率を求める勢いがものすごいスピードで加速するかもしれない。
そして一体自分が何なのか、わからなくなりそう。
恐ろしい。

これは、感性を「使わない」人が悪いとかって問題ではない。
そっちの方が楽だから、うっかり気をぬくと
誰でもそうなってしまう。

特に日本人は、なぜか自分の好みを伝えることが
なんだか後ろめたいと思っている節がある。
この日本人の気質と時代性を考えると
これから感性を「使わない」人はどんどん増えてくんじゃないか。

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だからといって
かっこいいと思う形と
ダサいと思う形
その理由を明確に説明するのってすごく難しい。
「もっと感性を使ってー!」
って言葉で言ったって
何をどうしたらいいのかよくわからない。

だからきっと言葉以外で
感性をフル稼動させる「アート」や「音楽」が
人の長い歴史の中でずーっと存在してきたのかもしれないな。

そう考えるとビジネスシーンだけじゃなく
日常的にアートや音楽で感性を使うことは
これからたくさんの人にとって大事なことになってくとおもう。


#アート #感性 #くらし

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